公衆電話。

2020年1月 新横浜駅
皆さんは使ったことがありますか?
実は私、今までさんざん公衆電話記事を執筆しておきながら、
公衆電話をほとんど使ったことがなかったんです・・・!
だってぶっちゃけさ、
スマホがあったら公衆電話いらないじゃん……!って。
公衆電話って使うだけでお金かかるし、
通話だってする機会ないし、
非通知で電話かけてこられても困るし……。
とはいえ、防災場の役割は非常に大きいという。しかし平常時から使っていなければ意味がない……。
そこで今回は、勉強のために敢えて公衆電話を使ってみたので、そのレポートを行いたいと思います。
公衆電話とは、誰でも利用できる電話機のことを言います。
そもそもなんでこんな電話がつくられたかというと、
もともと電話の爆発的な普及にインフラ整備が追いつかず、
電話機を共有して使うようにしたのが始まりとされています。
その後、お店の電話をコイン式にするだとか、
テレホンカードを使えるようにするとか、さまざまな進化を遂げて、現在の公衆電話が出来上がりました。

三鷹にあるNTT技術史料館ではさまざまな公衆電話機に触れることができます。

通信品質やサービスの向上、決済方法の進化などを続けてきましたが、
黒電話から続く電話機の後方互換性を重視した結果、無線通信に遅れをとっている部分もあるようで、
現在は携帯電話の普及によって数を減らしています。

2009年 パシフィコ横浜
テレカ専用機MC-5AP、小銭入れが大型のMC-4Pなど、10年前はまだ利用者が多かったことが伺えます。
そして今回の主役となるのですが、移動電話と呼ばれるもの。
かつては列車から電話を掛けられるよう、
列車公衆電話というものが存在したそうです。

2012年に鉄道向け電話サービスが終了した関係で、
現在では稼働している電話は1台もないのですが、
NTT技術史料館に実機が展示されています。
私も実際に電話が搭載されている光景って見たことがなくて、
搭載されている電話の名残を見るにとどまっています。
たとえば、

JR東日本の215系電車の2号車と9号車には電話スペースがありました。

ほかにも

小田急ロマンスカーにも、LSEからEXEまで公衆電話が設置されていました。

現在も電話コーナーの跡をデッキに見ることが出来ますが、
こちらもEXEαへの改造によって消えていくのかもしれませんね。
このような移動式の電話には、通常の設置型の電話と違い、電話線を設置することができません。そのための通信方法にはいくつか種類があります。
列車電話の場合は、LCX(漏洩同軸ケーブル)と呼ばれる、電波が線路側にだけ漏れ出すようになっているケーブルを線路に沿うように配置して、これを基地局のアンテナがわりに列車と通信ができるようにするという方法によって実現されていました。
LCXは地下鉄や新幹線の列車無線や、車内Wi-fiの提供に使われています。

だいたいLCXは新幹線の側壁に沿ってついています。

富士山の車窓を横切る邪魔なアイツ、実はすっごく重要な役割をしているんです。

横浜市営地下鉄グリーンラインの側壁に取り付けられた黒いLCXケーブルと、

車体側面に取り付けられた列車無線アンテナ
(窓下に貼り付けられた2枚の長方形のパッドのようなもの)
ちなみに、同じように船舶に設置されている公衆電話は今も現役で、
こちらは現在NTTドコモが提供している電話で、
人工衛星を使って電波通信を行うタイプなんだそうな。
そしてEdyが使える代わりにテレホンカードが使用不可なんだそうで。
移動体が高速か低速か、近くにアンテナを置けるか、置けないか。
いろんな条件によってさまざまな方法があるんですね。
在来線の列車から電話サービスが滅亡した後も、
細々と電話が残っていたのが新幹線でした。
ところがこれも2021年6月30日をもって完全廃止となることが決まりました。
ということで、
去りゆく移動電話をかけてみようというのが今回の企画。
早速小田原駅に飛びました!
駅に行ったらまずは駅員さんお手製の看板を記録するのが日課です。

駅の黒板がずらし旅になっていました。

新幹線は苦しいでしょうけど、ぜひ頑張ってほしいところです。

ここも定期的に書き変わっているようで記録。

ちなみに4月の写真がこれ。

で、

切符と、テレホンカードを持って新幹線に乗り込みます。
テレカは金券屋さんで適当に買ってきたものです。

新幹線を待ちます。
小田原の場合、こだまとたまーにひかりだけなのでなかなかやりづらい…品川〜新横浜とかの方がのぞみで試せるなら便利かな?

やってきました。
4号車の公衆電話です。
こちらは15号車のもの。

隣にテレホンカード販売機が並んでいます。

機種はMC-5BPNCK-JR という特殊なものです。
JRと名付けられた電話機、
何が特殊なのでしょうか?
ここで、NTT技術史料館に展示されていた、MC-5BPCNKと見比べてみましょう。

こっちが新幹線のJR型。

こっちが史料館にある通常タイプ。
違いがわかりますか?
そう!

110番や119番通報するための
赤ボタンが付いていないのです!!
通報が必要な場面があったら、車掌さんに通報してください。というのが列車の中のルールです。
そもそもここから電話かけているうちに新幹線は西へ東へ高速で移動してしまうので、どこの消防署につながるか分かりませんからね。

新幹線のなかの電話は基本的にテレホンカード専用です。
硬貨を入れるタイプだと、お金を回収する係が必要になりますからね。
ということで。

金券屋さんで買ってきた雑多なテレホンカードが役に立つわけです。
じつはオリジナルのテレホンカードを印刷してくれる業者さんとかもあるので、
興味があれば作ってもらうのもいいかもしれません。思い出になるかもよ。

さっそく自分の携帯を置き、公衆電話から私のau携帯に電話をかけてみることに。
そしたら新幹線からの通話品質や遅延速度がわかるよねーーと。
そしたら
「おかけになったサービスはご利用できません。」
え?!
電話番号はサービスに対応していないと言ってくるので、看板を見返すと……。

携帯電話:NTTドコモ以外への通話はご利用いただけません。
マジかーーーーーau~~~~~~~~~
ということで、
代わりに使える電話を検索することに。
で、出てきたのが
「天気予報」
実は電話にはいろんなサービスがあって、
天気予報や時報など、様々なサービスを利用することができます。
これなら、電話をかける相手がいなくても利用できますね。
天気予報は面白くて、市外局番ごとに天気予報サービスが提供されていて、
市外局番-177
と入力すると、天気予報につながります。
たとえば、
東京なら「03177」
横浜市なら「045177」
のようになるわけです。
ためしに、藤沢市の天気予報を聞いてみます。
番号は「0466177」です。
受話器を取ると電話がスタンバイ状態になり、
ツーーという音が聞こえます。
テレカを入れて、0466177と打ちます。
しばらくツーーという音が続きますが落ち着いて待ちましょう。
天気予報の音声が流れます。
こうやって使います。
ね?簡単でしょ?
じつは受話器をスマホに押し当てているのですが、
音量が小さく音声が取れていません。
最近の機種では音量調節が出来るようですが……。
公衆電話の位置を確認しましょう。
N700Aでは、4,9,12,15号車に電話が設置されています。

一方で、N700Sはサービス終了を見越してか、
12号車に1つあるのみです。

また、12・15号車にはテレホンカード販売機が設置されているようです。
使ったことのない電話ですが、
新幹線開業から50年以上もの間インフラとしてあり続けた公衆電話。




コメント