小田原市民会館
小田原城の近くにある公共施設です。
この辺をフラフラしていて最近感じているのが、
この辺りの公共施設の閉館が続いており、
この市民会館も2021年7月末の閉館が決まっていたそうです。
今回、初めて見かけた建物でしたが取り壊しが決まっていると言うことで、内部を少し調査したときの記録写真を公開したいと思います。
小ホール、会議室、食堂などを有する本館と、大ホールによって構成されていました。
1962年に大ホールが開館、1965年に本館が開館しました。
大ホール開館から59年の歴史に幕を下ろすとのことで、小田原市でも大々的なイベントが計画されていたようです。
まずは建物の外観を拝見しましょう。
先ほどの南向きに続き、まずは西向き。
こちら側にはロビーがあり、大きな窓が並びます。小さな窓はトイレがあるようです。
5階の六角形の開口部は会議室のあるフロアで、壁が少し窪んでいるようです。
続いて東面です。
2階にバルコニーがあるのがわかります。
5階の六角形の開口部が連続しています。
この5階は中央の螺旋階段を中心に会議室が1.2.3.5と4つが取り囲んでいました。(第4会議室だけ3階にありました。)
初訪問は6月下旬。
ミナカ小田原のあまりの混雑に昼食を食べ損ねた私は、この時北条茶房と言う看板に注目しました。
公共施設の飯は安くて美味くて、観光客がいないので…!残念ながら休業中だったんですが。
すでに1階のロビーにはさよなら装飾がされていました。
文字を観察していきます。
カクカクっとした文字です。
中に入ってみましょう。
1階ロビーです。
タイル、打ちっぱなしのコンクリート、ガラス
無機質な空間です。昭和の人の目にはモダンに映ったのでしょうか。
大ホールは隣の建物です。
この奥に大ホールがあるようです。
もう少し引いて外観を撮影。
先ほどの写真は左側の渡り廊下の下から撮影したもの。
小田原城の景観を守るため、高さ制限を設けており、このためステージが地下に潜る構造をとったため、全国行脚のツアーの機材搬入を難しくしてしまったのだそう。
建設当時は開放的な明るい建物だったようです。
この時点ではさよなら記念の演奏会が多数企画されていました。
大ホール側から本館ロビーを眺めた図
本館北側です。3階ホールの舞台側に搬入口のような開口部が見られます。
駐車場の詰所にもさよなら表示がありました。
さて、内装の写真を一部紹介したいと思います。
ここがエレベーターホール
天井には六角形の間接照明。
エレベータの操作板。
階数表示
この背後には螺旋階段があります。
が、
1階の階段の脇には、
立派な熊の剥製が!
曰く、1972年に北海道で射殺された雄熊なのだそう。
なぜYouは小田原に…?
螺旋階段を上がっていきます。
階数を示す表示です。
こういう看板もなかなか見かけなくなりしたね。
3階の北条茶房はお休み中。
"喫茶室"ではなく"食堂"というプレート。
味わいがあると思いませんか…!?
4階には小ホールがあります。
この紹介版もお手製のものと思うと味わい深いです。
小田原鉄道歴史研究会主催の「朗読with鉄道模型 デゴニものがたり」というイベントがあり参加してきた時のものです。
この文字に惹かれてしまうひと、読者には結構いらっしゃるのでは?
取手の文字も素晴らしい。
おす
ひく
味わい深い平仮名であるよ……。
さて、イベントの中身を説明しましょう。
絵本「デゴニものがたり」は、D52の誕生から御殿場線での運用、そして東海道線つばめ号の迂回牽引などの活躍を経て、山北に保存され胴体復活するまでの物語を絵本にしたものです。
広い天井ですね…!
こちらがステージ。
禁煙のプレートもなかなか見かけない立体物ですね。
小田原市民会館は取り壊されてしまうようですが、
この近辺にはいろんな建物があります。
古くはないのかもしれませんが、大きな窓を柱で貫くモダンな佇まいの、
さがみ信用金庫本店
ストビューによるとかつて八百屋だったらしき町屋。
したから見ると出桁づくりになっているのが分かります。
1928年築、
中央労働金庫小田原支店
もとは明和銀行という銀行の建物で、
横浜銀行になって、はまぎんが移転してろうきんになったらしい。
色々な大人の力でろうきんの通帳を手に入れたので、
建物の中に入ってATMでもいじってみようかしら・・・?
だるま料理店
1893年創業、
1923年の関東大震災で倒壊した建物を1926年に立て直した際、
ブリの大漁で得た資金をつぎ込んで作った豪華さが魅力。
2000円くらいで1階でランチが食べられるので是非中も見てほしいです。
小田原城の上から市民会館を眺めてみました。
こちらは北向きです。
左に小田原市民会館、右には新たに建てられた三の丸ホールがあります。
立派な建物になりました・・・。
別の機会にも取り上げようと思いますが、
小田原の公共施設はどれも古い建物が多く、
建て替えが急速に進んでいます。
内装を撮影することは難しくなってきてしまいましたが、
今がチャンス。小田原城近辺に点在しているので、様子を見に行ってはいかがでしょうか。
小田原市民会館、どうやら0系新幹線の乗用模型を保有していて、
さよならイベントでも走らせたらしい。
しかしこの電車の模型、まともにインターネット上に写真がない!
めちゃくちゃ気になるんですが・・・。
最近、眠っていた乗用模型を復活させるような動きが地方で見られていて
こいつも一日限りの復活とはいえ久々に日の目を見たのだと思います。
気付いた頃には終わっていて・・・とても悔しいと感じたのでした。
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