京急油壺マリンパークが、とうとう閉館してしまいました。
9月30日。あっという間でしたね。
これは最後の電車の中づり広告です。
600形を使ったさよならマリンパーク号が運行されているそうです。
ということで、
乗ってきました!!
京急電鉄の公式サイトに運用が掲載されていますが、
朝だけ、夜だけ、のような運行の日もあり、
待てば見られる電車かというと、ちょっと難しいなと思います。
横須賀中央で撮影。
ヘッドマークは2種あり、
浦賀向きはかつて三崎口行の快速特急についていたヘッドマークを模したもの。
品川向きはマリンパークのシンボルマークを使っています。
交換待ちがあったので、18m×8両の144mを行ったり来たり。
三浦海岸で乗客がみんな降りたので車内を撮影。
油壷マリンパークの動物たちが中づりに、
座席上には一般公募した写真が並んでいます。
中吊り写真は各号車で同じものが掲出されていて、
公募写真は同じ写真が1編成に2〜3か所程度貼られていたようです。
レモンザメ・ミノカサゴ
コツメカワウソ
2011年ですから10年前になるんですね。
のちに江ノ島や八景島もカワウソの飼育を始めましたが、油壷は早かったです。
この展示は、餌を探すために穴に手を突っ込むという、カワウソの習性を利用したものだったかと思います。生き物の生態を利用する油壺らしい展示ですよね。
キタイワトビペンギン・ホンシュウモモンガ
モモンガよく見えなかったですねぇ。
カリフォルニアアシカ・キタイワトビペンギン
油壺はキタイワトビペンギンの繁殖に成功して大きな家族を作りました。
長期飼育や繁殖の実績が豊富です。
いるかのプール・カリフォルニアアシカ
かつてファンタジアムとは別に常設でイルカを見れるプールがありました。
1981年オープンとありますね。ジャンボというイルカが人気だったといいます。
アシカ池のある場所は、開館当初は金魚を放った噴水池だったと聞きます。
フクロウ・笑顔のアシカ
アシカは入園チケットの柄になっていたようですが、私は手に入れることが出来ませんでした。
京急線内だとこちらはほぼ逆光でしょうか。
電車が三崎口を越え、油壷まで伸びていたら…とifを想像してしまいます。
きっと片瀬江ノ島のようになっていたのかもしれません。
しかし電車が来なかったことで、小網代の自然は守られました。
電車を三崎口で見送ります。
さて、ここで三崎口駅の様子を見ておきましょう。
しばらく残っていた、油壷マリンパークの広告看板。
10月8日に確認したところ、とうとう閉館を告げる貼り紙がはられました。
京急油壺マリンパークは2021年9月30日(木)を
もちまして閉館させていただきました。
開館から53年間、地域の皆さまをはじめ
たくさんのお客さまにご愛顧いただきましたこと誠にありがとうございました。
観潮荘の貼り紙は残りましたが、
これも近いうちの再開発後に更新されるのでしょうか。
京急バスでは、京急油壺マリンパークバス停が10月1日で廃止となりました。
ドリームランドのようにしばらく名前が残ることを期待しましたが、
現在は手前の油壺で折り返すようになったそうです。
油壷マリンパークの広告には貼り紙が。
改めて閉館の現実を突きつけられます。
両面で少し異なっています。
油壺マリンパークバス停もあっさりと過去のものになってしまいました。
最後は混雑する土休日はバスの運行も打ち切っていて、
ブルーシートにくるまれてみることのなかった方もいるかもしれません。
2017年5月27日、マリンパークの開業50周年に際して延伸された区間ですが、
4年間という短い歴史に幕を閉じることとなりました。
さて、閉園前後に、神奈川新聞横須賀支社が写真展の作品を募集していました。
この展示が10月中は横須賀のさいか屋であるとのことで、行ってきました!
ここも閉店計画を撤回して、テナント中心のビルとして縮小して営業を継続することとなりました。
鎌倉でおなじみ、いも吉館が地下食品売り場に入っていて、
ソフトクリームの他、大学芋など鎌倉にない商品を取り扱っています。
ありがとう!油壺マリンパーク写真展
渡り廊下の両側に写真が並んでいます。
貴重な写真の数々で、
たとえば潮風校舎裏のドッグランが遊園地だったころの写真や、
かつてのパンフレットを写した写真などがありました。
協賛企業の並びに、地元から愛されていたことを強く感じます。
11月からは油壺マリンパークの跡地の一部を会場として開放するということなので、
こちらもぜひ参加したいと思います。
ちなみに、私の写真も展示されているので、探してみてくださいね。
続いて、おだやかじゃないうわさを聞きつけて、
横浜の日産ギャラリーの向かいにある京急ミュージアムに行ってきました。
展示ホールで最も目立つのが、京急の歴史の生き証人、デハ230形。
なんと、マリンパーク号というヘッドマークを取り付けて展示されています!
ヘッドマークの形状は、京急油壺マリンパークのシンボルマークです。
魚と円を使って、魚・調和といった理想と願いが込められたものです。
ところがこのマーク、実際に列車に使われたものではありません。
京急が快速特急として運行していたマリンパーク号のHMは、
このようにイルカが描かれたものでした。
マリンパークギャラリー号の浦賀側HMもこれですね。
以前、このイルカを琴電のことちゃんにしたオマージュのヘッドマークを作っていた団体さんがいて可愛いなぁと思ったりしました。
話を戻しましょう。
こよイルカではなく、魚の国マークをあしらったこのヘッドマークが作られたのか。
実はこれ、展示用に制作されたものなのです!
展示用といってもこの博物館ではなく、
マリンパークでの展示用!
230形2両(デハ249・デハ250)を保存展示していたマリンパーク。
1978年4月15日、マリンパーク開業10周年を記念して一般公開を開始。
(鉄道ファン1978年7月号掲載、江ノ電記事で有名な飛田康行氏でした。)
しかし塩害による老朽化の影響か、わずか10年後の1988年に撤去されてしまいます。
この車両の写真自体は、ネットの海にも色々と放流されているので検索すれば出てくると思います。
(リンク掲載してもいいよって方はご連絡ください)
国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスから調査してみました。
https://mapps.gsi.go.jp/maplibSearch.do?specificationId=1019792
1983年5月15日のマリンパーク上空です。
左上には遊園地が見えますね。
そして230形の位置がわかりますか?
入口の上に細長いものが映り込んでいます。
電車の右側に車が置いてあるケースをよく見かけるので、
おそらくここが設置場所だったとみてよいでしょう。
古いパンフレットを入手出来ていないのですが、
さいか屋で見た写真を見るとここで間違いないようです。
マリンパーク入口向かって右手、
現在のかわうその森があったあたりに、230形は展示されていたみたいです。
既に30年以上前に失われた電車ではありますが、
最後の最後にこのヘッドマークを見ることが出来たのはうれしいです。
少し文字の形など違うようですが、
このようなマークを再現展示してくださった京急には頭が下がります。
また車内にあった路線図にはまだマリンパークが生きていました。
車内の一部は資料展示コーナーになっています。
川崎の高架化や地下鉄直通などに加え、
三浦半島の観光開発、海水浴特急のダイヤも展示。そして
マリンパークの開園に関する資料もありました!
記念のプリントや、
見学のしおり。
ファンタジアムのシンボル、ペンギンくんが既にいます。
そして開館当時のファンタジアムはシンクロナイズドスイミングを取り入れて人と怪獣が共にショーを行う形態がとられていたんだとか。映像とかあったら見てみたいですなぁ。
そしてファンタジアムのキーホルダー!
これこそさよなら記念に復刻して欲しかったけど、デザイン的に厳しいのかなぁ。
また、館内には大きな模型ジオラマがあります。
京急沿線の風景を詰め込んだHOゲージジオラマです。
その一角に・・・あ
まだありましたが、お別れ装飾がついています。
水族館魚の国。
裏手にあった圧力式濾過水槽だけでなく、ペンギンショップの作りもばっちり。
閉館メッセージが。
ファンタジアムも再現されていますが、
あのお姉さんの姿はありませんでした。うーん。
天窓がついていたんですがしっかり作られています。
ペンギン島にはペンギンがたくさん。
アシカプールにはアシカが2頭います。
いつも隠れていて見れなかった思い出。
アザラシプールには、アザラシではなく、
2020年までここにいたバンドウイルカのジャンボが居ます。
よく見ると、プールの中にももう一頭泳いでいるようです。芸が細かすぎます。
かわうその森は実物同様のケースが並びます。
カワウソがみんないます。
かわうその森の池や水田もあります。
すいぞくかん学園潮風校舎(旧・展望食堂)
三崎まぐろレストラン「ログテラス」
余りにも再現度が高くて、本当に大切にされていたんだなと感じました。
このままジオラマで姿を留めてくれるのか・・・
しかしジオラマの雰囲気を見るとそうでもなさそうです。
品川駅周辺では再開発事業が進行中。
高速バスの品川バスターミナルが再開発のために閉鎖されていました。
しかし、品川バスターミナル発着の高速バスから京急は撤退。
ジオラマ全体を見通すと、京急の事業がすべて見える分、その再編の大きさがうかがえます。
ここに新しい滞在型リゾート施設が造られます。
是非皆さん早めにジオラマを見に行かれることをお勧めします。
他にもマリンパークのポスターなど色々展示されています。
狭い空間なのもあって人数を絞っているようで、
平日に行くことを強くお勧めします。
(10/21加筆)
京急ミュージアムの230系の標識が
10/8以降に少し手を加えられて、
かつてのマリンパーク時代に忠実なものになりました。
具体的には85とあった運用番号らしき札が、特急札になりました。
コメント
コメント一覧
笑ってイルカとアシカショーを見るつもりが涙が出てしまいました。
私はその後の動物達が何処の水族館へお引っ越ししたのかがとても気になりますし、新しい仲間たちとも元気で仲良く出来ているかがとても心配です。今後もその後の動物たちの事をニュースにして頂けたら安心ですし、そこへ会いに行けると良いなと思っていますので宜しくお願いします。
片野さま
コメントありがとうございます。
私はどちらかというと水族館の設備が好きな人間なのであまり詳しくないのですが、
Twitterを見ていると、すでに一部移転は始まっているようで、動物好きな方が熱心に情報収集をしています。
他の方が苦労して調べた成果をここにマルっと載せてしまうのは気が引けるので、個人的にわかったことがあればまたアップしていこうと思いますのでよろしくお願いいたします。