かなしいお知らせは突然やってきました。
小田急電鉄が、パン専門店「北欧トーキョー」の事業から撤退し、全店舗を閉店。
一部店舗を大手「ドンク」に引き渡すとの発表がされたのです。
そもそもこの北欧というブランド、札幌にルーツがあるという情報を閉店で初めて知りました。
この北欧という会社はかつて道内最大級のパン屋としてパンの博物館を作るほど栄えたようですが、バブル崩壊の影響を受けて経営破綻し、現在は事業継承した店舗が札幌市内に1店舗残るのみとなっています。
北欧トーキョーの会社案内を見ると、
1988年、旧北欧と小田急電鉄の業務提携によって発足した会社らしく、1989年に経堂店を開店、以来33年間にわたって小田急沿線に展開してきた39の店舗を、2月いっぱいで完全閉店しました。
現在の神奈川工場(製造所だと座間工場とか書いてありますが)は2014年にできたばかり。
コロナで経営が厳しくなってきているのは分かるのですが、余りにも潔い引き方に驚いていました。
ということで、完全閉店までの1ヶ月、
あれこれ店舗や商品を振り返っていきたいと思います。
まずは店舗です。
湘南台店(ドンク譲渡予定)
駅ビルの小田急マルシェ地下にありました。
駅ビルといっても連絡通路に面しているので地階はビルを意識しません。
看板です。
閉店のお知らせです。
大船アトレ店(閉店)
目立たない立地ですが、大船観音側へ向かう通路の、ニューデイズと大船軒の間にありました。
戸塚駅地下店(閉店)
戸塚駅はカウンター形式の橋上店と地下店がある巨大な駅でした。
本厚木ミロード店(ドンク譲渡予定)
西口改札前、ミロードにありました。
海老名店(ドンク譲渡予定)
ロマンスカーミュージアム最寄りで大きな店舗でした。
海老名や新宿という土地は、やはり小田急の力強さを感じるエリアです。
次に商品について紹介していきたいと思います。
北欧のパンを色々買ってきました。
定番モノだと思います。
私がいつも好きだったのは左下のシェラトンショコラ
デニッシュにチョコレート風味のホイップクリームを詰めた贅沢なパンです。
他のパンより値段が高かったので小さいころ買ってもらえず、
オトナになってからずっとこれ食べてました。
ツナれんこん 青じそ風味
ツナの旨味とれんこんの食感が特徴。
弟の大好物なので見かけたら買って帰っていました。
北欧カレーパン
カレーは何種類かあって、たまーに食べる感じだったのですが、中身がしっかりしていたなと。
ピロシキ
これもよく買っていました。辛くないので旨みがしっかり味わえます。ほかに売ってるところをあまり見かけないパンです。
ショコラロール。
デニッシュにベルギー産バトンチョコを包み、アーモンドを乗せたもの。
パンdeかつド~ン
期間限定商品。あまりにもインパクトが強くて写真に撮っていたもの。
かつ丼をそのままパンにしてみた、という、ちょっと何言ってるかわからないパン。
でも味はたしかにかつ丼。パンだけど。
あ毎年夏になるとレモンのパンを売っていて、
よく新宿で買ってからロマンスカーに乗って帰るようなことをしていましたね。
写真漁ってみたけど、あんまり残ってなかった……。
夏以外はシェラトンショコラを買って乗っていたと思います。
新宿まで出かけることもすっかりなくなってしまいました……。
また、海老名店を中心とする一部店舗ではロマンスカーセットというオリジナル商品を展開していました。
ロマンスカーミュージアムの開館を記念して発売されたものと認識してるんですが合っていますかね?違ったらコメントで教えてください。
これ、ネットに情報がほとんどないのでアップしておこうと思います。
海老名でしか買えない商品だと思っていましたが、じつは江ノ島線内でも大和店ならば取り扱いがあったらしい。知っていたらもっと利用したのに……。
当初はVSEとMSEの2種類のパッケージがあり、さすがに2個あっても食べきれない、ということでVを買っていたのです。
MSEも箱の形はVSEと共通です。
2/23(水)、最後の祝日に駆け回ってなんとかMSEのパッケージを海老名店で手に入れましたが、27日にはすでに看板も消えていました。
しばらく行かない間にGSEの箱が追加されました。パッケージはGSEのために作り直していたみたいですね。
こちらは入手できずじまいでした……。
箱が違うだけで中身は同じ、
店内に積んである箱をレジに持っていくと、
ラスクとパウンドケーキを詰めてくれる仕組みなのですが、店員さんは箱に入れるか分けて手渡しするか質問してくれました。
食べるものと保存するものに分かれているので、わざわざ箱詰めしなくていいです! というのはわかる。僕もそう。
ロマンスカーミュージアムを見て、ロマンスカーセットを買って、ロマンスカーで帰る……すべて小田急ポイントカードとpasmoオートチャージで決済して…すばらしい小田急ライフです。
箱を自分で取るのは、箱の中に両面テープでロマンスカーカードが貼り付けられているからです。
私が買った時は「ゆめ70」が入っていました。
別のパッケージには「NSE」
ミュージアムが出来たからといって、
ずいぶん子供ほったらかしなラインナップにしてるなぁと感心したものです。
お父さんにおねだりして買ってもらった子とかいるのかな。
ラスクとパウンドケーキです。
いろんな生地のパンがラスクになっていて食感のバリエーションが多く、母と2人でバリバリ食ってしまいました。
あと、片瀬江ノ島駅の旧駅舎がなくなるとき、お別れイベントに出張してきてロマンスカークリームパンを特別販売していたのが記憶に残っています。整理券が切れてしまって買えなかったんだよなぁ。
ここからはショッパーをいくつか紹介していこうと思います。
通常のショッパーです。
サイズは同じですが、マチ付きとマチなしの2パターンがあったようです。
このパンをかぶった小人のキャラクター、
調べてみたら、岸さゆみさんというデザイナーの作品だそうで。
2017年にブランドのリニューアルで登場したという、
「トムティ」という北欧に伝わる妖精で、体長は5~15センチ、
100種類以上のパンの中から好きなパンの形の帽子をかぶっているんだとか。
だからいろんな種類が居るんですね。
裏面はこのようになっています。
そして、こちらは大型袋。
北欧ヘビーユーザならご存知かもしれませんが、
これ北欧パンのひと昔前のショッパーデザインなんです。
2017年以前のデザインなのかな。
ロマンスカーセット買ったらこれで出てきてびっくりしちゃいました。
英文が書いてあるので少し読んでみましょう。
SCANDINAVIAN NATURAL ROMANスカンジナビアの自然のロマン
In the Scandinavian area, there are stories about a mythical cratuer called "Tomte". People especially the children believe in the existence of Temte because the freshly baked and delicious breads that they eat every morning are made by Tomte's magical powers. We believe that Tomte exists here at "HOKYO". Every time when the fresh bread is baked, Tomte must be there smiling and wabing hands. We "HOKUO" cherish the spirit of Tomte and deliver high quality and heart-warming products to our customers.
(意訳)
"スカンジナビア地方には、トムティと呼ばれる妖精の神話があります。毎朝食べる焼き立ての美味しいパンがトムティたちの魔法の力で作られているとされ、子供を中心にトムティの存在が信じられていました。私たちはここHOKUOにもトムティが居ると信じています。焼き立てパンが出来上がるとき、トムティはいつもそこで微笑み、手を振っているのです。私たちHOKUOはトムティの心を大切にするとともに、高品質で心温まる商品をお客様に提供しています。"
トムティ~~~~~(号泣)
閉店直後に読む文章じゃなかった。ごんぎつねのラストみたいになってしまった。トムティ、お前だったのか……。
きっとどこかで私たちにも手を振ってくれていたんですね。ありがとうトムティ、いつか札幌で会える日を楽しみにしています。
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