藤沢駅を利用しているあなただけに!!
重要なおしらせです!!!
江ノ島線ユーザーにとって、2022年3月のダイヤ改正は衝撃的なものとなりました。
小田急ファンの間ではVSEがトレンドになっています。
藤沢駅にも記念の看板が掲示されたています。
VSEありがとう!(アリが10匹)
しれっと物凄い需要なことが書かれています。
各駅停車の発車番線変更にとどまりません。
江ノ島線各駅停車の藤沢分断
快速急行の片瀬江ノ島乗り入れ廃止
などなど、結構江ノ島線はガラッと性格が変わってしまいそうなんですよね。
特に一番ショックなのが、
日本最大のスイッチバック駅、藤沢駅が、
ロマンスカーを残して系統分離されることによって普通の折り返し駅になってしまいます。
きうじは小田急にあまり情熱を注いだことがないのですが、
見慣れた光景が失われるのは寂しいと思い、
その記録を収録することといたしました。
ダイヤ変更前の小田急藤沢駅の発車標です。
1〜4番ホームがあります。
線路は3線です。2号線の両側が2番、3番ホームとなっています。
こちらに藤沢駅の配線図を用意しました。
上から1号線~3号線という線路になっていて、
ホームは上から1番ホーム~4番ホーム、と呼ぶ、2面3線の構造です。
1番ホームは唯一の10両編成対応ホームです。
快速急行、10両急行とありますが、
かつて6両急行があった名残で、現在は全ての急行が10両編成です。
かつては片瀬江ノ島行の列車も多く発着していましたが、
だんだん10両編成が増えていくにつれて2番ホームに追いやられていきました。(2010年撮影)
特急ロマンスカーは江ノ島方面の特急が利用するほか、
10両編成のEXEは両方面とも利用しています。
2009年撮影
2番ホームは片瀬江ノ島行ホーム。
2番ホームと3番ホームは目的別で使い分けられています。
7両編成のロマンスカーやクヤなどに対応しているので、短いロマンスカー用ホームの役割もあります。
2009年撮影
各駅停車は、1番ホームの藤沢折り返しの急行やロマンスカーを待ち合わせて、対面で片瀬江ノ島方面へ乗り換えができるようになっていたことが多かったです。
2012年撮影
ただこの退避の仕組みは結構ややこしくて、
・1番ホームに各停江ノ島行きが来て、2番ホームに特急ロマンスカーを待つケース
・2番ホームに各停江ノ島行きが来て、1番ホームの特急ロマンスカーと、その後続の快速急行を待つケース
の両方があるんです。
なんでだろうと考えてみると、
10両編成の電車のために1番ホームを可能な限り空けておく必要があるからだと思っていて、
快速急行の運行に支障がない範囲で折り返し時間を確保しているんだろうなとか思いました。
3番ホームは相模大野方面のホームです。
相模大野方面から藤沢で折り返す各駅停車がよく使うホームです。
降車ホームとして2番ホーム側のドアを開けることがあって、江ノ島方面ユーザーがボーッと乗り込んで、気付いたら善行にいる…みたいなこととかあったり。電車慣れしてない人は子供の頃一度はやらかしているのでは?
また、看板では2018年に廃止になった6両急行が白いシールでマスクされています。
6両急行は現在の急行停車駅に加え、本鵠沼と鵠沼海岸に停車する列車です。
4番ホームに6両急行、3番ホームに藤沢止まりの各駅停車が止まっていて、遠近分離が行われていましたと記憶しておりますが……実際どうでしたっけ……。
4番ホームに停まっているのが6両急行の相模大野行。
3番ホームに各停町田行、
1番ホームに各停片瀬江ノ島行。
10両が多く無い頃はこういう使いわけられ方をしていました。
2010年撮影
6両急行は鵠沼海岸や本鵠沼で座ってしまえば、湘南台までひとっ飛び…というやつで便利だったんで、すが、結局経済圏が横浜だとあまり恩恵がなかったんで、イメージ薄いんですよね。
藤沢始発の座席が多い方がアピールとして良かったり、大和からの混雑が凄まじかったりと、6両急行じゃとても捌き切れなかったのではないかとか思っています。向こうの人の感想が聞きたいな。
4番ホームは相模大野方面のホーム。
片瀬江ノ島からの通しの各駅停車が使います。
こちらも6両急行がマスクされています。
現在は新宿行きの各停はなく、基本的には相模大野行か町田行きです。
たまーにダイヤ乱れで長後行きとか大和行きとか謎な電車が爆誕したりします。
かつてトイレに向かう通路が覆われていなくて、その頃は撮影スポットだったんですよね。
(6両急行の文字が残っていますね)
頭端駅ということでATS地上子がたくさん並んでいるのが分かりますね。
けっこう徐行して入ってくるので藤沢駅の入線は時間がかかるなぁと思っていたものです。
JR連絡階段側の案内看板についても記録しておきたいと思います。
こちらが1番・2番ホームの案内。
駅では現在発着番線変更に伴うサイン類の交換が進められています。
EXEのマークの特急券券売機は、いつの間にか撤去されてしまいました。
2022年の初めくらいに、一足早く消えていたようです。
では、動画を見ていきましょう。
まずお見せするのは、平日夜の1時間を撮影した映像です。
平日にしかやってこないGSEなどをご覧いただけるかと思います。
次にご覧いただくのは、休日昼10時代に1時間カメラを回した定点映像です。
ロマンスカーや快速急行の動きがお分かりいただけると思います。
この動画には、片瀬江ノ島行の出発が3パターン登場します。
ひとつは1番ホームから発車する方法、
残りは2番ホームからの発車なのですが、
2号線から江ノ島方面へのダイヤモンドクロッシングが2か所あるため、出発する方法が2通りあるのです。
この2通りの出発方式を区別するために、出発信号機に矢印の記号がついているのを見たことがあるでしょうか?
左を向いているときは、ホームに近い渡り線を渡って、左側通行で走行します。
配線図に図示すると、こう。
相模大野方面の線路に干渉しないため、
一般的な渡り方と言えるでしょう。
このように1号線から転線して上り方面に向かう電車の進路を妨害しません。
(2010年撮影)
(2012年撮影)
次に、右矢印が付く場合。
こちらは次のクロッシングまで右側通行で走行します。図示すると、こうです。
まぁ時折見ることができます。
このように直進して、枝分かれしてから分岐を越えていく様子が分かります。
枝分かれしたあとのクロッシングで渡ります。(2011年撮影)
なぜこのような運用をしているのかは定かではありませんが、
快速急行のすぐ後ろを走る場合や、
片瀬江ノ島行が2号線から発車した直後に3号線から相模大野行を出したいときに、
1号線と2号線の渡りをふさがないために行うのではないかとかんがえています。
そして、このルールは逆に本鵠沼駅から侵入する場合にも適用されます。
こちらの前面動画をご覧ください。
信号で機外停車して
こちらも左が出れば左側通行、
右が出れば右側通行でホームに入線することを表しているようです。
右側通行ならば、2号線の通行に支障しないので、系統分離後はこの方法が主流となりそうです。
合流前に転線する相模大野行(2013年撮影)
同時入線する相模大野行と片瀬江ノ島行。
片瀬江ノ島行が転線してくるので、先に相模大野行が転線して2号線を開けておくわけです。
最後にきうじの写真ギャラリー
8000並び。
2012年、並んだ8000
2012年、3000並び
同じく2012年、1000は片瀬江ノ島行の6両急行です。
通勤車そろい踏み。
10両編成の電車がすっかり増えましたね。
そして平日夜の3並びを…。
夜間留置の関係で、片瀬江ノ島駅に向かう10両編成の電車が1本だけ残ります。
というか、平日は以前からこれ1本だったんですね。
中の人は日付が変わるまで江ノ電の終電を撮影したあと、片瀬江ノ島から小田急の上り終電で帰る人なので、片瀬江ノ島に10両編成が消灯して留置されている光景に慣れ過ぎているのでした。
こちらは藤沢駅での送り込みの光景です。
なんとなーく撮影していたものです。
藤沢駅の1番ホームには保守用車の基地が隣接しています。
横取り装置が横たわっているので、ここには置いておけないようですね。
平日ダイヤの定点観測ですが、3月11日の最後の日に1時間取れましたので、
最終日の様子や、終電後の案内表示の貼り替え工事の一部など含めて紹介できればと思います。
また本調査では、Twitterのフォロワーで小田急にとても詳しい経堂通過氏にご指導をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
コメント
コメント一覧
詳細な解説ありがとうございました。
元藤沢住民なので今回のダイヤ変更については非常に複雑な思いがあります。
今のご時勢では仕方ないのかもしれません。
また、江ノ島への観光客が増えて、直通の急行や快速急行が復活するのを願っております。
小田急司令掛川さま
コメントありがとうございます!
引っ越してきた頃は不思議な駅だと思っていましたが、とても身近な存在だっただけにひそかな終わりかたをしたのが少し寂しかったりします。
しかし、なんだかんだで江ノ島直通のロマンスカーが増発されていたり、GSEが充当されたりと、わずかに明るい話題もあるんですよね。
この2年、スーツケースの音を聞かなくなったと感じます。江ノ島線も江ノ電も、活気が戻ってくると良いですね。