※怪しい話をしているように感じるかもしれませんが、いたって普通の鉄道オタク話です。
みなさん、株式投資ってやってますか?
簡単に言えばお金を増やす方法のようですが、
それほど単純な話ではありません。
投資って危険な話かなと思っていたのですが、大人になるといろんな人から話を聞くんですよね。
FXで有り金スッたひと、仮想通貨でスッた人、持株会でコツコツ金を増やしている人、
いろいろいます。
我が家もなかなか家族が保守的なので、投資の知識は社会人になってお金の知識をつけるまで何もありませんでした。
今回は儲かるためではない株の話をします。
私が株式投資をやろうと思ったきっかけは、
小田急の2022年3月12日のダイヤ変更です。
小田急江ノ島線のダイヤが大幅に見直され、片瀬江ノ島方面の電車が系統分離されるなど、藤沢市民としては改良ならぬ「改悪」と呼ばれていました。
実際駅では間違えて混乱するような一過性のトラブルだけでなく、
週末の江ノ島方面への乗り換えで混雑するなど課題を残しています。
これだけのことを断行する理由はなんだったのか考えると、
合理化をすると、株主や銀行が喜ぶのでは……? とか思いまして。
根拠としては、WEBサイトでは詳細な図面まで用意していたのに、駅では掲示しなかったことがあります。利用者に見せたくないのにプレスリリースをしっかりやったのは、この合理化が投資家のために行われたものだからではないかと考えたのです。
小田急は資金調達の手段として社債も時折発行していますが、社債を投資家から買ってもらえるためには、事業がリターンの大きい有望な事業であることを示す必要があるわけです。そこで重要なのが株価。投資家は今後当たるビジネスを展開する会社を買うために高い金を出してでも株を買おうとするのです。
(余談ですが、こうした背景から意図的に株価を操作して会社の信用があるように見せかける行為は市場原理を乱すため犯罪となります。)
ただまぁ、こういう経営上の課題解決のために僕らの生活路線を利用されては困ります。地元民も出資をして立ち向かわなければなりません。
藤沢市南部の交通インフラを押さえている小田急グループの合理化に生活を振り回されるわけにはいきませんからね。
ここは江ノ島線持株会みたいなのが必要だよねとか冗談混じりに話したりして。
しかしそのときは冗談でしたが、よくよく考えてみたんです。
「鉄道ファンの考えは利用者の考えと合致しない」とはよく言われてきました。
私が江ノ島や鎌倉の観光地に通ってみるのも、一般観光客としての目を鍛えて、観光ニーズを捉え、鉄道会社の考える観光ビジネスの価値を正確に評価するため、です。
しかし会社経営においては、かならずしも良いものが売れるとは限りません。必要な視点が抜けていることに気がついたのです。
つまり、
・ファンの目線
・居住者の目線
・観光客の目線
に加え
・経営者の目線
・株主の目線
を持つということ。
これはオタクとして価値があると思って、資金を出し合うには難しいので個人で株を持つ方法ってどんなことがあるのだろうかと、ここ数ヶ月コソコソと株の勉強をしてきました。
そして口座を開設して、株主になるという第一歩を踏んだのです。
しかしながら、ネットに溢れる情報は株投資で老後資産を増やそうというものばかり。
ということで僕の活動記録をブログに残しておこうというわけです。
はじめに、投資を行うための準備をしていきます。
株式の取引を行うためにはまず、証券口座を開設する必要があります。
私は最近地銀業界で幅を利かせているという、
旧ソフトバンク系列のsbi証券に口座を作ることにしました。
用意したものはこんな感じ
(1) sbi証券口座 株取引に使う口座
(2) 住信sbi銀行口座 株の売買を行う資金を置く口座
(3) 銀行口座からsbi銀行にお金を移動するための、ネットバンキングの設定
手続きにゴールデンウィークなども重なってしまった結果、全部の準備が整うには2週間近くかかってしまいました。
あーー株価が安くなってるのにーーってやきもきしましたねw
案内に沿って記載事項を書いたり、マイナンバーカードや運転免許証をカメラで撮って提出したりします。スマホでやるとカメラが勝手に起動したりして非常に便利でした。
あと生体認証が必要だったりするので事前にスマホに指紋や顔を登録しておく必要があります。
さらに、株の配当金を非課税にできるNISAの講座も作ることにしました。
これで年間120万円分の株を購入した時、その株を売ったり、配当を得たりしたときの所得が非課税になります。
次に、株の買い方です。
株って、売ったり買ったりすることと、値段が上がったり下がったりすることはわかると思います。
私は株の知識がなかった頃は、株の値段がどうやって作られるのかわかりませんでした。
株は証券取引所に上場することで広く売買されるようになります。
私たちは証券会社を通じて証券取引所で上場されている株を売買することとなります。
これはオークションのようなモノで、
売る人は安い値段を提示して売り注文を行い
買う人は高い値段を提示して買い注文を行います。
この売値と買値がすり寄っていって、イコールになると、約定とよばれ売買が成立します。この買い注文の値段が、株価となるのです。
具体的には、
2000円で売ってやるという人、1800円で売ってやるという人がいて、
1500円なら買いたい、1600円なら買いたいという人がいます。
そこに、1700円で売りますという人と、1700円で買いますという人が現れるとします。そこで取引が成立します。
とはいえ実際はもっと複雑なルールがあるようですので自分で調べてみてください。
で、この株を1単元=100株買えば株主総会に参加できるわけですが、
いきなり2000円×100=20万円用意するのは難しい。
先ほど説明したように、株価は常に変動していくので、
大きく損をしたり得をしたりすることがあります。
この振れ幅、不確実性のことを金融用語で「リスク」と言います。
今回は利益はさほど重要ではないので、高すぎず安過ぎないほどほどの額で100株を買いそろえられればよい、という緩い目標で進めます。
決して短期的に安く買ってやろうとか慌てて株を買おうとしてはいけません。そういう盲目的なところにリスクが潜んでいるのです。限定SSRなんて課金すれば出るのかっていえば出ないんですよ。
リスクをコントロールする方法として、今回は2つの手法を使ってみます。
1つ目が、単元未満株の購入です。
単元未満株とは、株主総会や株主優待を得る100株に満たない数の株のこと。
制約はいろいろありますが、初期投資が小さいのが魅力です。
1800円の株を1株買って練習してみることもできるわけです。
仮に失敗して損しても、100株18万円ふっとばすのと比べたらまぁ、あきらめがつくじゃないですか。
ソシャゲで負けるよりは学びが得られてスッキリするかなって。
単元未満株の購入には、手数料を取るビジネスが多いと聞いていたので調べたところ、
sbiのS株だと1株買う場合の手数料が無料(売るときは発生する)なので採用することに。
ただし実際触ってから分かったんですが注意すべき点もあって、
100株単位であれば毎秒のように変動する株価で購入できるのに対し、
SBIの場合S株は9:00、12:30、15:00の1日3回のタイミングの株価でしか購入できないので、
最低値のタイミングを狙って購入しようとしても上手くいかないことがあります。
で、こうした方法で月々の給料や賞与から2万円程度を小田急の株式購入に充てることで、3月末の決算までの10か月間に100株を取得して、2023年6月の株主総会に出席する権利を得ようというものです。
2つ目が、時間分散というリスク分散方法をです。
1800円の株を100株、合計18万円で買ったとします。
この後、1500円になると、価値は15万円に値下がりして、3万円の損失になります。一方2000円になると、20万円に値上がりして、2万円の利益になりますよね。つまり100株まとめて買う場合、値動きの影響を100倍受けてしまうため、タイミングを誤ると痛手になりやすいし、投資に勇気が要ります。
一方これを毎月その時の値段で購入した場合、どうなるでしょうか。
例えばこんな感じの値段で推移して10株×10か月購入したとします。
1800
1800
1500
1500
1800
2000
2000
1800
1500
1500
合計17.2万円、1株当たり1720円で株を購入したことになります。
若干値下がりしますが、15万円から20万円の価格変動に財産を投じて一喜一憂せず、長期的な投資期間の大体平均値の株価で購入することができます。高くなるかもしれない、安くなるかもしれない、という不安を少額に減らすリスク分散になります。
こんな感じでぽちぽちと株を買って、100株集めたら、会社に直接考えを聞いたり、業績について調べたりしていこうというわけです。
早速1万8000円で10株購入して、株主になることができました。
ちなみに株主優待にも期待しちゃいたいところですが、残念ながら小田急は500株買わないと株主優待もらえません!(神奈中は100株からくれるよ!)
また、株主優待や株主総会の参加権が得られるのは決算日の時点で株を持っていた人、つまり3月31日時点で株を持っていた人になります。
春は株主を始めるには都合が悪いですが、逆にゆっくり分散投資する準備ができます。
「会社は株主のもの」
給料をちょっとずつ株に変えて、みなさんも好きな鉄道会社の株を手に入れてみてはいかがでしょう。
とはいえ、お金は必要。増やしたい。
ということで、儲けるための株式投資という概念もあるわけですが、
今回は投資の練習ということで割愛して、
小遣い稼ぎについてはまた別の機会に説明するとしましょう。
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