ナイトツアーの後編です。

箱根湯本を出発したロマンスカーVSEは、ミステリートレインとして小田原方面へ走り出しました。一体どこへ連れて行かれるんでしょうか。
箱根まで行きましたから、いっそのこと片瀬江ノ島とか行っちゃうんだったら爆笑なんですがねぇ。


21時。ここでお弁当の配布があるとのアナウンス。
おや……夕食が出るツアーだったのか(完全に忘れていた)

しかしすでに箱根で汗だくになり、塩分を欲していたのでとてもありがたい…。

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なんとまぁ、重箱……!
紙製ですけど重厚感があります。
製造者は小田原駅弁で有名な老舗駅弁メーカー、東華軒さんではありませんか!

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東華軒の弁当は鯛めしや小鯵の押寿しなんかが有名で食べたことがありますが、これは見たことがありません。
調べてみると、会席弁当という仕出し弁当のメニューで、1個2200円する高級な商品です。

イベントなど団体で発注する仕出し弁当ゆえ、一般で購入するのはやや難しそう。レアですね。
大船軒がこういうのやめてしまった今、仕出し弁当を続けている東華軒さん、
最近ではロマンスカーカフェで売っているサンドイッチの調製もしていたりと小田急線内でも活躍しています。頑張ってほしいものです。


電車は経堂駅に到着し、折り返し。
座席を回転します。
ということで、ミステリーツアーの到着地は経堂でした。

ここで参加者に新たな配布品がありました。


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アウトドアブームに使える難燃ブランケット

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そして今回の記念乗車証です。
ミステリーじゃなくなってから渡す。配慮が行き届いていますね。


VSEのツアーで硬券ホルダーを配布したようで、そこに収まるようになっているらしい。



ここで夜ということで、車内の消灯を行うとのこと。


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VSEの室内灯は、天井灯と荷棚灯に分かれています。
室内灯は車内の天井と、廊下・トイレに至るまですべての回路が繋がっているので、
切ると真っ暗になってしまいます。
安全上の理由で、乗客を乗せたまま車内灯を消灯することが困難ということで、
荷棚灯のみ点灯しているうちは移動をご遠慮くださいということとなりました。


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トイレの利用者がいないかどうか、など入念に確認した上で行われるのでとても大変です。

このような消灯が3箇所ほど行われました。

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夜間滞泊の車が止まっている駅が続きます。

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ふたたび消灯タイム。
だんだん街並みから田園風景へ、窓の外の明かりが消えていきます。
荷棚灯が点灯しているので、逆にあまり窓の外ん景色はよく見えない感じ。

ぼーっと外を眺めていて、
深夜の新松田で小休止。
ここで新松田0:40発、最終の快速急行小田原行きをやり過ごします。
他社の終電接続の関係で遅れがちな終電、今回は割と遅れることなく走っていたようです。

しかし新松田駅の周りの踏切には撮り鉄がそこそこいて、こんな夜遅くに電車撮りにくるのかと驚きました。みんな強すぎ。


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足柄駅です。ここで時間調整。
しばらく停車していました。
小田原駅を閉めるための時間だったのかな?

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ここで車内メロディの披露がありました。
一時的に空調を停止して録音に対応するというもの。

ところが、空調の操作盤の表示に対して実際の空調の停止が遅れて、空調が消え切らないままメロディが流れてしまいました。
とどめに、既にお休みの方のイビキが入ってしまい……白目。

ところが乗務員さんが空調の問題に気づいてくれたようで、再度鳴らしてくれるとのこと。

そこでカメラもってた人たちはぞろぞろと隣の号車へ移動することに。
入念にエアコンの停止を確認してもらえました。いざ、再生!


リテイクで何とかとることができました。
うれしい〜〜〜!

そして気が付いたら小田原に到着していました…! うつらうつらしていた……恐ろしい。

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時刻は1時20分。
足柄から小田原駅に停車するまでの20分程度寝ていたことになるでしょうか。
翌日に備えて座席の向きを変えて待機します。

ここから撮影会がありますが、2班に分かれて行動することとなります。


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1号車から5号車までが30分、
続いて6号車から10号車までが30分。

2時半ちょい前まで撮影会です。

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発車標も消えて静かです。



いつもはガンガン発車ベルの鳴る小田原駅、
しかし今や東海道線の終電も終わり、VSEの冷房の音しか聞こえません。


こちら賑やかないつもの小田原駅です。
なんだかんだで機械音や放送がどこかから聞こえます。



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後ろで撮影する方が居るので終わったら下がってください 
と声掛けしてくださる係の方もいて、心強いですね。
やりたいことが分かってらっしゃる。

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VSEの窓ガラスって曇りやすいですよね。なんでなんだろう。


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なんと、ニューイヤーエクスプレスの表示がされました!
早起きしないと見れないレア幕ですね。


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空気バネから液体のようなものが垂れているように見えます。
潤滑油? それともエアコンか何かのドレン?
あまり普通の空気バネ台車にこういうものが入っているイメージがないのですが…何が理由でこういうふうになるんでしょう。



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誰もいない小田原駅のコンコース。
トイレを利用できる、というか今利用しないとチャンスがないので利用しておきます。
この後朝まで我慢大会ですので()

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開放的な階段の上から、見慣れた景色ですが明かりを消した電車が並びます。


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小田原駅名物の駅員さん人形。

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こっちからみても


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こっちからみても目が合う。
ホーンテッドマンションのアレみたいなつくりをしています。(わかるね?)


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日々、にぎやかな小田原駅コンコースもこのような静けさ。


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白い車体が静かに佇みます。



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上から連接部をとらえてみました。
ツルッとした屋根と、一体化した転落防止幌、ホームに接した車体の張り出しが綺麗ですよね。


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小田原提灯と。

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VSEが片瀬江ノ島行のホームウェイに充当されることはあっても、
えのしまに充当されたことはほぼないと思います。
(代走で走ったのかは分かりませんが定期ではないと思います。)
レア表示ですね。

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英語版。

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こんな表示を見てみたかったぜ…。


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定期列車じゃないので、ドアが開いているうちにプラグドアも観察しておきましょう。


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ドアレールがこんな風になっていて、モーターは戸袋側の方についているんですね。
ピニオンがドアについているので回転すれば閉められる、と。

撮影タイムが終わり、2時から就寝時間です。
車内のトイレは使用できないとのこと。
どうしても我慢ならん時は緊急連絡先に電話をしてくださいとのことでした。

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天井灯はついていて、荷棚灯は消灯しました。
廊下は明るいということです。

トイレ使用不可の件、マジかよ……って感じではありますが、
別に昔の列車のトイレのような「停車中は使用できません」みたいな話ではなく、
どちらかというと就寝時間に車内をウロウロされると邪魔だろうとか。
あとは防犯とかですかね。


さて、VSEの寝心地ですが……
感想を素直に言ってしまうとすると……

いやーー、どうやって寝ればいいのか分からん。

なぜわからないのか。それにはいくつかこの車両ならではの座席構造について説明する必要があります。


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VSEの座席には特徴があります。
それは座席が窓際に約5度傾いて設置されているということ。
つまり向かい合わせに座席を配置すると、座席間隔は台形のような形になります。

VSEテクニカルガイドによると、座席回転半径が775 mmですから、座面の中心はその半分、
5°回転した時のシートピッチの変化量は34 mm程度、向かい合わせになると2倍になります。
それが左右でプラスマイナス5°の差分ですから、だいたいシートピッチの左右差が12 cmほどあるわけです。

……と、口で説明しても分かりにくいと思うので、実車に足を置いて試してみましょう。

こちらが通路側座席。

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ざっくりした計算では座面同士の感覚は990mm程度。座面の上に踵が乗ることがわかります。

一方、窓側席。

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ざっくり計算すると座面同士は1110mm。
座面の上には踵が乗らず、足の裏で引っ掛かっている状態。
わりと足の長い部類と自覚している私でこれなので、世の人たちは足を伸ばしても届かないのではないでしょうか。


ちなみに、座席を向かい合わせにして足を伸ばして乗ったのが記憶に新しいであろう、最後の夜行急行「はまなす」の14系500番台のシートピッチが910mm、最長距離普通列車に利用されるキハ40が950mmといいますから、ひろーいボックス席として利用するにはややシートピッチが長すぎるようですね……。

乗り心地に定評のあるEXEの座席も1000mmなので、GSEやMSEは980mm程度とのことですから、降車は比較的だらんと寝やすい構造なのではないか、と考えたり。寝てみないことにはわかりませんが。

ということで、
寝方を研究。

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2席を利用して横になってみる。
多分1列購入した方はこんなかんじで、ブランケットを枕にしてひじ掛けに頭を乗せる方あ多かったのではないかと思います。


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2列4席を購入した場合、向こうに足を投げるならば通路側に寝たいところ。
でないと腰を痛めてしまいます。
あるいは腰にクッションを置けばいいのかも。

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そうか、と、
ここで横になってみます。


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ほう・・・
これはいいかもしれない。
でも背中は曲がる……。


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ということで、こんな姿勢で寝ることになりそうです。頭は窓際の肘掛けにあたるような感じ。ブランケットをクッションにして寝てる人が正解かもしれないと気付いた頃には朝でした。


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見知らぬ、天井。
このアングルで写真撮るのなかなか周りのお客さんの目が気になっちゃいますけど、
今回はそういう客しかいませんからね。ちゃんと撮っとかなきゃ。

そしてここでもう一つ、窓際に頭を乗せて寝ることによって問題点が現れます。

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窓枠上部にあるエアコンの吹き出し口……。

VSEのV=Vault:天井の高い、という通り、VSEは車内空間の広さが自慢の特急車両。客室の屋根に冷房装置を置くスペースがありません。
厳密にいうと、室外機が床下に、室内機がデッキの頭上にあって、そこからダクトが荷棚の裏を通っています。
そして吹き出し口は2つあり、ひとつは荷棚から天井に向かって、もうひとつは窓枠から窓に向かって吹いているのです。

あとはもうお分かりですね? めっちゃ目が乾きます。
VSEマスクが車内の抽選会でプレゼントされましたが、VSEアイマスクを配布してもらえるとさらに喜びます。

カーテンの外側に吹き出し口があるので、試しにカーテンを閉めて風を遮ってみようとしたのですが、

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カーテンが下がり切らず、これは顔直撃ではないか……ということで戻します。
(おそらく通風を考慮してわざとこうなっているのでしょう)

でも換気はバッチリということですね。
暖房時は加湿運転もできるそうなので、冬の貸切に期待……?


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気付いたら朝になってました。
4時30分です。
なんと2時間も眠ることができました。腰が痛い。

あのくの字姿勢でどうやら寝落ちしてしまったらしい。
まぁ前夜も3時間睡眠だったし寝ちゃうよね。僕どこでも寝れるみたいです。



まずは荷棚灯が点灯。
次に、運転士が出区点検を行います。
ノッチ、ブレーキの試験が完了した旨を知らせる放送がされると、
朝日の上る中、小田原駅一番列車として走り出します。

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始発前ですよ?なのにもう撮り鉄が来ている驚き。


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朝日です。
この後すぐ雲に隠れてしまいました。


田園地帯では水田に白いサギが魚を狙っているのか並んでいましたが
その中に白いシャツの撮り鉄が潜んでいます。
早朝からお疲れ様です…。
ほんとにね、ずっと撮り鉄いるの、すごいよ……。


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本厚木を通過します。

オールナイトオダキュウのアンケートを読み上げるコーナーがありました。
学校サボってVSEに乗ったのが親にバレた話、新婚旅行でツアーチケットを取った話、VSEの並び写真を撮ることに挑戦した話、一番列車に乗車した話……
皆様いろんなエピソードがあっておもしろいですね。私のも読んでいただいて、ノベルティを頂きました。

他にも今回のイベントの裏方の話、人員を出したり計画することが大変だった、などエピソードが語られました。
足柄電車区が今回担当になったのは、小田急と箱根登山鉄道のコラボ企画というのが発端にあるそうです。近場で連携して作られた企画、とてもよく考えられていて面白かったと思います。
今後もいろんな電車区の番が来るそうなので、江ノ島線も楽しみにしております。
あと、できたらこう車両区とかのスタッフから色々話が聞けるツアーとかもあるといいなと思ったりしました。
車両にもっと詳しくもなりたいよねとか。

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海老名で時間調整。
この辺りまでは力を抑えて走っていたVSE。

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複々線区間に入ると、もう定期列車も走行している時間だからかスピードを上げて新宿駅に向かいます。

オールナイトオダキュウを聴きながら窓の外を眺めます。
話の順序はちょっと覚えていないですが印象的な話としては、
子供の頃から憧れたロマンスカーの運転士になるために勉強して、難しい試験を乗り越えて本当に運転士になった話。なりたいだけでなれるわけではないのですごい話だなぁと思いました。
稼働率の高い人気車両VSEが車庫で並ぶのは珍しかったけれど、定期運用を持たない今では喜多見検車区で並んでいるのが乗務員にとって当たり前の光景になってしまった話。
いろんな人間ドラマがこの列車にはありますね。


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向かいにはMSEのふじさん号が待っていました。

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4月に御殿場線で遭遇した奴ですが、新宿駅から発着するのを見るとその距離感に驚きます。


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小田急のONEというWEBサービスの懸賞で貰ったVSEバッテリーを持参していました。
ケーブルが付属しているので、かなり役に立っています。
5月の引退後のキャンペーンで頂いたので、実車と対面するのはこれが初めてです。


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粋だなぁと思ったのがこの発車標。
なにが粋なのか。

比較データとして、6月撮影の発車標を見てみましょう。
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VSE引退以来、ここの発車標ってEXEになっていたんですよ。
ここにVSEが復活。いやーーすごいことですよ。


そして出発の時間。


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案内してくれた乗務員さんが手を振って別れの挨拶。
ありがとうーーーー!!!


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後続のEXE、はこね51号が入線してきました。
ここで改札を出て、旅は終わりです。

まだ人もまばらな、日曜朝7時の新宿駅でした……。

さて、まとめですが、
とても興味深いツアーに参加できたと思います。
大きな学びがありました。
まず、VSEは眠るための車じゃないなと。
とはいえこれはこのツアーが悪かったという話をしているわけではありません。
小田急を擁護しておくと、今回のツアー名称は
「初運行!ロマンスカー・VSEで一夜を明かすナイトツアー」
です。夜を明かすだけで寝るとは一言も書いていません。消灯時間も2時間と、実質徹夜コースだったわけです。

そんな中で、車中泊に取り組む意義。
説明しにくいので分かる人に分かっていただければいいなとしか思えないオタク思想なわけですが、
「VSEの座席は寝れなさそう」と
「VSEの座席で寝れないことがわかった」
の間には大きな経験の溝があることを理解いただきたい。
これは車中泊ツアーに金を出す物好きな鉄道ファンなら分かってて乗っているだろうと思っています。

VSEが来年の秋に引退したらきっと、小田急エンジニアリングさんがこの椅子売るんじゃないですかね?
そしたら是非、2脚購入して寝てみてください。きっと意味がわかると思います。


そして寝づらいという体験を述べるというのはあくまで結果や感想であって、何が寝やすい車なのかと考える。ここまでやるのが鉄道ファンの考察ではないかと思うのです。

では寝やすいロマンスカーとは何か?

座席の座り心地だけでなく、座席の間隔や空調の配置を考える必要があって、その辺がどの車も一長一短あるんですよね、ロマンスカーの場合は。

通勤客向けに設計され、普段から座り心地のよさに実績のあるEXE、しかし座面が柔らかいので安定性があるかが課題。
シートピッチが短くボックス席にした時に足を置きやすいGSE、こちらは空調が気になる。
そして硬めの椅子で足を置けそうなMSE、これは腰にかかる負担が気になる。

寝れない理由を分析して、公開されているスペックを整理すれば、色々と仮説を立てることはできます。
しかしその仮説が正しいかどうか、これはやはり実感してみないとわかりません。
実感することに価値があって、それが上手くいくかどうかは二の次なんですよね。

実は1000形電車が一番寝やすい説、ないか?なんてw
1000形も2016年に代走としてえのしま号に充当されたことがある、れっきとしたロマンスカーファミリーですからね(適当)



そして学びがもう一つ、貸切ツアーのみならず鉄道を動かしているのは人だということ。
安全運行は当然ながら、さらに盛り上げ担当の乗務員がいていろいろな企画を立てて実行していました。あちこちで配慮が行き渡っていたと感じています。
今回は夜を跨ぐこともあり、休憩時間や勤務時間などもあり夜を徹して多くの方が働いてくださったそうです。
非番の社員さんもお手振りに参加してくれたわけで、ありがたいことです…。

関係者の皆様、ありがとうございました。
楽しむことができました。

今後も楽しい貸切ツアーを楽しみにしております。
財布は乏しいですが、頑張っていきたいと思います!



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