江ノ電が開業120周年記念出発式を開催するとのことで、
急遽仕事を休んで見に行ってきました。
開催時刻は9:10、
鎌倉9:00発、江ノ島9:24発の電車の増解結の間を狙って出発式をする、定番のスタイルです。
到着が8時45分。ちょっと遅かったですかね。
施設区の職員さんでしょうか、
脚立に登ってホーム上屋に巨大なくす玉を取り付けていました。
えのんくんも参戦。ゆっくりと歩いて来て、待機します。
こちら、くす玉を運んできたであろう巨大な箱です。
9時12分発の電車が発車し、江ノ島留置線4番に留置されていた305が入線してきました。
特製のサボをつけています。
すんません、ぶれました。
動画撮ってたんで、シャッタースピードの調整をするにも片手では間に合わなかったんです。
入線動画を取っていてそこから切り取りました。
「澤藤⇔瀬片」というこの板、
この日のために、湘南よみうり新聞社が作ったものらしいです。
実は明治時代の江ノ電って手動ながら方向幕を装備しているんですよね。
逆にレトロ化しているっていう。
それでは開式です。
まずは井口駅長によるご挨拶。
江ノ電には15の駅がありますが、駅長は1人だけです。
挨拶は報道機関のレポートでは抜粋もしくは省略されているように見えますが、ここはオタクの沼。
当日来られず学校や職場で身をよじっていたであろう同志のため、全文を書き起こしてみます。
(録音を聞いて正確な記載に心がけていますが、不正確な個所があることをご了承ください。)
はい、どこまでもついていきます。という感想です。皆様おはようございます。只今ご紹介にあずかりました駅長の井口と申します。僭越ではございますが、出発式にあたりまして、一言ご挨拶申し上げます。
私ども江ノ島電鉄は、今から120年前の今日、1902年、明治35年9月1日、こちらの電車、行先看板にあります、藤沢から片瀬、現在この地の江ノ島まで開通し、その歩みを始めました。
当時は江之島電氣鉄道として、日本では6番目の電気鉄道としてスタートいたしました。当時の庶民の娯楽であります江ノ島詣の足として建設されたわけではございますが、お隣、鎌倉見物の便をよくするため、開通からさらに8年の歳月を経て鎌倉まで全線が開通しております。
開通いたしましてから、この120年間、その道のりは決して平坦ではなく、日露戦争や世界大戦、関東大震災や東日本大震災などの自然の驚異、バブル崩壊や、今もって渦中でありますコロナの流行、またこの地に目を向けますと、高度成長期にありますモータリゼーションによる廃線の危機と、幾多の困難に見舞われてまいりました。しかしその不況の度に心強いご支援を頂いた地域の方々、また関係する方々のご尽力がございまして、今日の日を迎えることができました。心より感謝申し上げます。
皆様方、これからも江ノ電に変わらぬご愛顧を賜りますようお願いいたしますとともに、当社の先人達が皆様のご期待に応えるべく努力を惜しまなかったように、今度は私どもが似たような努力を積み重ねて参る気持ちを新たにいたしましたところでございます。
この地域に集う皆様方のために「かけがえのない時間(とき)、やすらぎの心 ゆたかな暮らし」の実現に貢献して参りますことをお誓い申し上げ、簡単ではございますがご挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
このあと、鎌倉9時発の電車が連結され、出発の準備を行います。
最古参の305と最新鋭の502が動くという演出を調整していたようで、
車両運用マニアではないのですが、今日のためにイレギュラーな運用を組んでいるのでしょうか。
江ノ電運用は研究が進んでいるので解明が待たれます。
この辺動きが多くて動画をどうにかするので手いっぱいで、静止画がもうありません。
ということでこちらでどうぞ。
電車が出発した後は、しばし撮影タイム。
ウィークデーと言えどなかなか凄いことになっていまして。
前には出れなかったのでこれくらいで勘弁してください。
熱中症対策で帰るえのんくん。
駅長もしばらくインタビューに答えた後、次の電車を見送って戻っていきました。
江ノ電の白い制服は初めて見たような気がします。
2019年に2001Fが国民的スポーツ大会のラッピングをして出発式をしたときは、
たしか黒岩知事がそこに立っていたと思うので……。
静かになった江ノ島駅。
くすだまはしばらく飾られていました。
くす玉をまじまじと見る機会がなかなかないので、
中まできちんと観察するとカゴのような部材で軽量化されていることと、
くす玉のテープってのが文字の裏に配置されていることが分かります。
キチンと考えられているんですね。
つぎに手前の胡蝶蘭を見ていきましょう。
机の上には胡蝶蘭がふたつ。
ひとつは三井住友銀行の頭取から。取引銀行なのでしょうか。
直接の関係はないですが、江ノ電第一ビルに三井住友信託銀行が入居していますね。
こちらは姉妹提携をしている京福電気鉄道(嵐電)の社長からです。
えのんとあらんが並んで遊んでいるシーンをまた見てみたいものですね。
藤沢ー片瀬のサボは、江ノ島駅待合室で展示中です。
303のサボ消えたなぁとは思ってたんですよね。
なるほどこういうことかと。
裏面はピンク色をしているのですが、
私の経験上ピンク色のサボにパッと思いつくものがありません。
このサイズということは、305か502が過去に装着していた可能性が高いかなと踏んでいるんですが。
なんか、ピンク、白、赤、みたいなサボに心当たりがなくもないんですけどね……。
タンコロまつりのサボだったっけ。
あるいは、検車区にあった何かの板を使って作ったパターン。
代表例で言うと「試運転」がありますね。
内装用の部材を加工して作っているらしいですよ。
うーん、サボも結構塗りなおしによる再利用が行われているみたいなんで、
謎ですねぇ……。
待合室のテレビモニターでは120周年のPR動画が流れています。
色々な写真がスライドショーとして表示されます。
低床時代の写真とかどっから掘り出したんでしょうね?色々最近出てきて驚いています。
そしてミニ展示室には年表が掲示されていたのですが、
こちらNゲージレイアウトのところに移転していました。
いつも生け花を展示している江陽会さんのコーナーにも色紙がありました。
私もこれくらいキレイな字をシュッと書いてみたいものです。
江ノ島駅にはこんなポスターもあります。
西方駅の写真とか初見だし気になるものがちらほらあります。
ここからは駅や沿線の様子をレポートしていきたいと思います。
各有人駅では、9月1日から記念の硬券入場券台紙を配布中。
鵠沼駅と極楽寺駅が無人化されるとのことで、改札鋏集めも盛り上がっています。
江ノ電グッズショップでは、120周年記念のバッジやヘッドマークシールなどを販売しています。
通販を使うと鉄カードがもらえたりするので、私は通販で発注してしまいました。
送料はのりおりくんよりちょっと高いくらいです。
長谷駅では、改札口前の装飾が新しくなっていました。
えのんが花束を持っています。
ユニークだったのが、鎌倉駅裏手にある建物。
ようこそ鎌倉へ!
祝 江ノ電開業129周年
おめでとうござ(いも)す!
あまり詳しくなくて申し訳ないのですが、
「鎌倉いにしえにし」というさつま芋スイーツのお店が入居しているらしい。
(地図の立地+おたふく顔の看板なので多分そうだと思います)
ホーム端からとらえてみます。
これ粋ですよ……。この日は時間がなかったので、今度覗いてみたいと思います。
ということで、改めて、江ノ電開業120周年、おめでとうございます。
私はその20年ほどを江ノ電とともに過ごしてきているわけですが、
まぁ200年は厳しいかな、150周年くらいまでは元気に活動していきたいですね。
これからもよろしくお願いいたします。
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