静岡県清水市の東海大学海洋科学博物館、3回目です。
この水族館で一番有名なのがこの大水槽ではないでしょうか。

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1970年代にここまで大きな水槽を作れた水族館はそうないのではないでしょうか。
太い柱で囲まれていますがこれも当時の技術の指標だと思います。



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ゆったり泳ぐサメや魚を眺めます。



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大きな鯵の仲間が回遊しているのがお分かりいただけるでしょうか。このスケール感に惚れ惚れしてしまいました。



これは大水槽に使われているアクリル樹脂の板。

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これ、わかりますかね?

水族館のガラスです。

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厚さ15センチ。

非常に分厚いですが、光や屈折率の関係で薄いガラスと同じように見えます。

さて、この水槽、大きなホールの中心に存在して、ぐるっと一周すると4つの風景を楽しめるようになっています。


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海藻の海
海藻の茂る岩場をイメージした場所です。

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わりと小さい海藻が多いなという印象を受けました。昔はもっと多かったのでしょうか。


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奥には確かに海藻の姿を見ることができます。


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サンゴの海

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アクリルの目前には珊瑚が並びます。
ここには小魚がたくさんいました。隠れやすいからでしょうかね。


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岩礁の海

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ここは高い岩が聳え立ち、その脇を魚が通り抜けていく場所です。


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巨大なシロワニが窮屈そうに泳いでいきます。


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砂底の海
ここは開放的なところでした。


この部屋のよくできているところは、水槽の周りには階段があって高いところから見下ろすことができる点。上の方にいる魚もこれで見れるのです。

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階段を上がると、この通り。

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深いところ、浅いところにいる魚の大きさが違いますねぇ。


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展示解説はモニターになっていました。

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海藻の海ですね。
奥の岩礁もあって奥行き感があります。

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広々とした砂底の海。


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そして悠々と泳ぐシロワニの巨体。素晴らしすぎませんかね。


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あといちいちこの看板がエモい!


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ここは岩がかなり高く浅瀬のように作られているのがわかりますね。


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手すりも含めるとこんな感じ。
この上でぐるぐる回るアジの幻想的なこと……。



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そして下に降りてきたら、2頭の巨大なシロワニを眺めながらぐるっと水槽を回ります。
実はこの水槽にはもう一つカラクリがあるのです。


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トンネルです!



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岩場の中に小さな窓が空いています。


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遠くに泳ぐ魚たち。


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海藻の中に潜む魚や岩に潜むウツボ。



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などなど、水槽からは見えにくい位置に小魚がたくさん泳いでいます。


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これは…ウツボの尻尾ですね。

こんなふうに、上からも下からも周りからも楽しめるハイテク水槽なのです。

大水槽といえば、たとえば1968年オープンの旧京急油壺マリンパークのドーナツ型回遊水槽が挙げられるかと思いますが、あれも高さとしては2m程度となっていました。

特に、高さ(水深)6メートル、水量600トンに及ぶ海洋大水槽は、当時技術的に困難とされていたもので、これを世界で初めて開発・完成させました。

高さがあればあるほど、水槽の下層は水の重さ、すなわち水圧を強く受けることになるので、高さのある水槽は困難になります。

規模だけでも困難な水槽にトンネルのような仕掛けを70年代に作ってしまう設計者のセンスと技術者の力に驚きます。

全周をアクリルで見えるようにしたトンネル水槽の元祖は富山県の魚津水族館と言われていますが、その原型のようなものはこうした場所から生まれているのではないでしょうか。

さらに20年経つと、八景島シーパラダイスや下田海中水族館のアクアドームペリー号などが登場します。アクリルの枠の数があまり変わっていないところからすると、技術的にも完成されたものだったのかもしれません。
そこからさらに10年、江ノ島水族館など大型のアクリル水槽の時代がやってきます。

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50年以上にわたって来場者を楽しませてきた大水槽も間も無く役目を終えます。


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あと半年。ぜひとも、なくなってしまう前に見てほしい、と思いました。

冬の 18きっぷシーズンの旅行先にぜひご検討ください。