無事、久里浜港で下船することができた一行。
そしてここから東京湾フェリーの社員さんが添乗員に加わります。
「無事に久里浜で降りれたか数えちゃいましたよ」とか
添乗員さんみなさんユーモアが豊富で面白いですね。旅の案内人ってこういうスキル大事なんですねぇ……。
東京湾フェリーの中で購入できる御船印の話題、そして
ソフトクリームが美味しいという小林さんのアドバイス。
ここで宣伝させていただきますとノリノリのフェリー社員さん。
オススメは、ラムネ味とバニラのミックス、とのこと。
ソフトクリームマニアの血が騒ぐ。
きうじはフェリーでの甘味はこぼしにくいコーラフロート派でして。
ラムネ味があることを知りませんでした。チャレンジすることとしましょう。
乗船集合時刻まで少し時間があるので、
かつてターミナルビルだった現本社ビルを撮影する挙動不審ムーブをかまします。
フェリーが接岸するための可動橋です。
乗船予定のしらはま丸がやってきました。
全長80m、黒船とほぼ同じ長さと言われる巨体がゆったりと海岸に迫ってきます。
ふだん船にアクセスする京急バスに乗ると、既に入港済みの状態で待っているので、
こうして朝から入港を見られるのは幸せです
団体旅行の切符って珍しいですよね。
いつも京急線で切符を買ってしまうので、こういう切符を手にするのは初めて。
裏はこんな感じ。自動車に乗るときと同じ切符でしょうか。
3年ぶりの自衛隊観艦式を目前に貼り紙が。これも時事ネタでしょうか。
最初にちょっと気になったのがこの一般配置図。
車両甲板の下に機関室があるのですが、乗組員居住区という区画があります。
もしかして船員さんって寝泊まりとかもするんでしょうか。
それとも青函連絡船のように2シフト分乗員が居て交代しながら運行しているのでしょうか。
東京湾フェリーの中身ってあまり資料がなくて謎がいっぱいなんですよね。
ぜひ裏側を見学してみたいなと思ったり。
ドックダイヤの最終日とかになんとかなりませんかねぇ…。
おすすめのソフトクリームです!
最初にお伝えしておくと、東京湾フェリーのソフトクリームは食感が非常に滑らかでクリーミー。
しかしそれは溶けやすいということも意味します。写真撮影は早めに済ませ、船室のソファーにどっかり座って、いただきます!
バニラはミニストップなどで見られる所謂プレーンと呼ばれるような素朴な味。
いっぽうラムネ味は舌に甘味、鼻に清涼感が抜けるフレーバー。
コーンを少しずつ回しながら、りんごの皮むきみたいに食べていくと交互に素朴さと清涼感が回ってきて豊かになります。
しらはま丸に乗るのはいつも夜なので、明るい時間は実は初めて。ふだんはソファで海軍カレーとか食べがちですが、今回は金谷でランチの用意もあるとのことで、デッキへ出て外の景色を楽しみたいと思います。
デッキをうろうろ。
少し揺れますが、ざぶざぶと波をかき分けて白波を上げるフェリーは大きくて探検がはかどります。
遠くに見えるのは海獺島(あしかじま)灯台と呼ぶらしいです。
視程は若干モヤが掛かっていて厳しいですが天気はいいです。
船も遠くにはちらほらと。穏やかです。
久里浜火力発電所がだんだん遠くなってきました。
しかしまだ鋸山は見えません。
片道40分の船旅というのは思ったより短くて、出港してしまえば割とすぐ到着してしまうんですがね。
ヨットの姿をよく見かけました。大型船が揺れるので風も強いのでしょう。
2階建ての車両甲板も、今日は1台だけということで自由に歩いて撮影できました。
広々した甲板を、ヨットともに。
反対方向から、かなや丸がやってきました。
うっすらと房総半島の山々が見えてきましたね。
すれ違い。かなや丸を明るい時間に見るのも初めてかもしれませんね。
モヤの中から、目的地となる房総半島の山々が見えてきました。
もう神奈川は見えません。
振り返れば遠くにきたような気がします。
まもなく着岸です。
まとまって下船するため集合の準備をします。
いつ見ても驚く、フェリー桟橋すぐわきの浅瀬。
東京湾フェリーには車両甲板の出入口が前後2ヶ所あり、久里浜は前扉を使って出港時に向きを変え、金谷は後扉を使って入港時に向きを変えます。
なぜこのようなことをするかというと、前→後、後→前と扉を使えば、大きな車をバックさせることなく船から出し入れできるからです。
この回頭は久里浜→金谷の便で入出港時に2回あるので、何回見てもワクワクします。
接岸後は揃って下船し、フェリーターミナルに併設のレストラン波留菜亭でランチタイムです。
ターミナルには海産物などが並ぶ土産物屋のほか、レストランやゲームコーナーがあります。
こちらが予約先になっていた昼食会場。
広い窓に東京湾をのぞむ大食堂です。
そして蛍光灯が建物に対してナナメ配置という所にこの建築のお洒落さを感じませんか!
金谷港は鋸山ブームのせいか最近観光開発が盛んになってましてお洒落な施設がどんどん出来ています。
一方で団体客向けの大食堂というのも今はなかなか貴重になってきた文化ですよね。有線でSMAPとかが流れていたもんで、平成に閉じ込められているかのような感覚を受けました。
なのでこういう、昭和レトロとはまた違う、平成初頭のちょっとしたノスタルジーに浸れる世界はだんだん貴重になるんだろうなと思いまして。平成世代におすすめしたいなぁと個人的には。
こちらが本日のランチ。思っていたよりかなり豪華です。
フライは近海の浅いところで採れる「黄金アジ」のフライ。
身が大きく、写真では分かりにくいですが分厚くて食べ応えがあり、ふっくらして美味しかったです。
お刺身はイカとマグロと、あとワカシ(出世魚ブリの子供)?って言ってたかな。魚の名前は覚えきれませんでした……。
汁が温められて出てくるのもいいですね。フェリーで風にあたってきたのでこういうあついお味噌汁は沁み渡ります。かき混ぜたら紅葉の形をしたお麩なんかも入っててオシャレでした。
公式サイトのメニューにはなかったのでオリジナルでしょうか?
豪華で腹いっぱい食べさせていただきました。ごちそうさまでした。
ここからバスで鋸山ロープウェイで移動します。
徒歩で行くイメージがあるので、リッチな旅行気分。
そしてセレガーラでしたがシートピッチが長いのかとても快適な車でした。
バスの車窓では、鐘の向こうにフェリーがやってきます。
途中でバスを降りて、少し歩くと、ロープウェイ山麓駅です。
断崖絶壁の鋸山山頂へ、スイスイと上がります。
すれ違いです。
かなや丸でしょうか、東京湾フェリーが良く見えますね。
そして右手に浜金谷駅を北上するE131系も見えました。
鋸山山頂とあります!
実際は違うところなんですが…という解説がありました。いいですねぇ観光地らしいですよ。
ここから日本寺へ向かいます。
ロープウェイから寺までの道のりはかなりアップダウンがある場所です。
寺に入ってからも百尺観音は階段の先にあります。
交通安全を祈願する百尺観音。
かつての石切場の断面に刻まれています。
暑い日でしたが、岩の間に囲まれたここはひんやりしていました。
そして次は地獄のぞきを見に行きます。
鋸山は日本遺産への登録が間近と言われており、この地獄めぐりは行列ができるほどの大人気観光スポットとなっています。
海外の日本のニッチな観光名所を取り上げるメディアに取り上げられ大人気の鋸山。きっとインバウンドが戻ってきたらこの比ではないでしょう。
今回は時間の関係で別にある2ヶ所の展望台を眺めて戻ることにしました。
眺めているとちょうどしらはま丸が入港していました。もう1往復していたのですね。
本当に恐ろしい所に立っています。
この下に百尺観音があります。
今回はここまででバスに戻ります。
「一度で全部はお見せしませんw」とフェリーの方は仰ってましたが、私の理解としてはツアー商品としての営業文句という意味だけでなく、鋸山の観光地って標高がバラバラなんで全部回ろうとすると体力的にハードなんで要所に絞っているのかなと解釈しました。
気になる方には、当ブログでは過去に友人と訪問した鋸山レポートを残しているのでこっちを見てください。
まずは、たくさんの石像と巨大な大仏のある日本寺
そして、房州石の切り出し産業で栄えた石切場の遺構
これを一日で回るのはなかなかハードで、私も脚とかパンパンになって後悔したところがあるので、
鋸山観光はエリアごとに何回かに分けてじっくり楽しむのがおすすめです。何回でもフェリーを使いましょう。
帰りはロープウェイではなく、バスを利用して下山しました。
鋸山山頂近くにある駐車場から山麓への道は、鋸山登山自動車道という有料道路になっています。
映画「弱虫ペダル」「ワイルドスピード」などでロケに使用されたと言われるロケーションの良い道路です。
この道路を通るのはマイカーを使わないと難しく、個人的には思わぬ収穫となりました。
まずゴツゴツした岩に囲また壁のスレスレを通ります。
エンブレ効かせながらじわじわ降ります。
保田の海岸です。
徐行看板は手書きで味わいがありますね。
オーバーハングが長くても大丈夫なようにちよっと広い場所もあります。
ウネウネと走りながら降ります。
そして難所が現れます。
鋸山は断崖絶壁、そこを降りていく道路です。ジグザグに登るしかなく、九十九折りになっているのですが……
いくら九十九折りって言ってもこんなになります?
バスは鮮やかに向きを変えて降りていきます。
ゆっくり走りながら右へ、左へ。
プロドライバーを尊敬する瞬間です。
ゲームのテクスチャみたいな風景です。
写真は間に合いませんでしたが、最後にはトンネルもあり景観に富んだ道路でした。
いやーいい体験。密かに嬉しかったです。
ここから富津の方へ移動しますが、道中、小林さんから御船印ができるまでのエピソードのお話がありました。
御船印がなぜ船の御朱印なのかという話や、プロジェクトを立ち上げた頃のエピソードなどなど。
船会社さんたちが協力的だったことと、コロナでリモート会議が主流になり全国の事業者が画面越しに一同に会することが可能になって意思決定が早くなったこともあり実現まで1年という短期間でできたそうです。
実際に御船印帳を見せてくださったのですがずらっと各地の船が並んでいました。
なんか船が港に立ち寄ると盾を交換して船内に飾る文化があるじゃないですか、ちょっとアレに近いものを感じて惚れ惚れしてしまいました。
私は御船印を買って集めつつ、ノリで貼るのが難しいんで袋にしまって保管しているんですが、あれは貼ったほうがカッコいいんだろうなぁ、と。ちょっとやり方は考えます。
それが終わるとしばらくうつらうつらしておりました。
次回、セブンアイランド友のドックに潜入します!
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