浦賀をめぐる旅、午後イチで千代ヶ崎砲台へ向かいます。

砲台は無料開放されていますが、今回はガイドさんと一緒にバスに乗って上まで楽々移動するツアーです。

日野ポンチョベースでダブルルーフをイメージした車体。白ナンバーで出自が謎。
東京都台東区を走るコミュニティバス「めぐりん」によく似ているので、東京特殊車体が手がけた車体なんでしょうね。

国内に残る2つのレンガドック。もう一つは砲台に行く途中のマリーナにあります。
渋沢栄一が造った川間造船所という造船所で、のちに浦賀船渠の分工場となりました。
現在は常に海水が浸かっています。

千代ヶ崎砲台跡に到着。
バス停が作られていました。

ここから歩いてすぐのところに砲台があります。
が、邦題として公開されているのは戦後自衛隊が通信基地として使っていた一部。残りは民間に払い下げられ農地になっているのです。

これが入口の土塁。
西洋風にキチキチっと積まれています。

ポストも立派なやつがついています。

もともと自衛隊の建物があった場所はトイレと休憩所がありました。
まずは上から見ていきます。

ここには榴弾砲を隠している砲座が3つあります。
海上自衛隊の通信基地だったころはこの砲座たちは埋められていました。そのため発掘すると綺麗な形で残っていたのです。

それぞれの砲座はこんな感じになっています。

円が2つあり、そこに榴弾砲が設置され回転できるようになっていました。これが1つの砲座に2基ついていたわけです。

第三砲座には石積みの基礎が残り、それを埋めた上にアンテナが立っていました。

第二砲座は草に埋もれています。
ここはテニスコートになっていました。かつての航空写真を見ると砲座の形に陥没して水たまりを作っていて、ちょっと面白いなと思ったり。

砲台は海沿いにあり見晴らしが良いです。

東京湾フェリーがやってきました!

チヌークも飛んでいます。

そして付近には地下通路と、掩蔽部という宿舎や倉庫を目的とした地下室が並びます。

これは掩蔽部への換気口です。現在は埋められています。

今度はこの下に潜ります。

地下へ向かうスロープです。さらに上には通路がありトンネルがあります.

最初に現れるのは、貯水槽と濾過水槽。
最新鋭だった要塞は、飲み水を貯める施設を持っているのです。

貯水槽には井戸が残されています。
中に水が溜まっていましたが、透き通っていてその技術に驚かされました。

こちらは濾過水槽です。
何を濾過しているか。それは雨水です!

よくみると、この要塞の地下へ向かう通路には蓋のある溝があります。ここに雨水を流し込んでいるのです。よく考えられています。

石積みの頑丈な塀です。
上の通路のための手すりがあったようですが、鉄だったために取り払われてしまったとか。

自衛隊が使っていた掩蔽部が残されていました。

キャラクターがいます。

どんどん進みます。

比較的原形を保つ掩蔽部をみました。
上のアーチはコンクリにモルタル。
下はレンガという構造です。

外部の雨ざらしになる場所にはドックと同じ焼き過ぎレンガが使われています。
そして窓のレンガは少し傾斜が付いていて、ここに溜まった雨水が外に流れ出るように工夫されています。
そして左側には小さな穴があります。これは外気を取り込む換気口なのだそう。

最奥部の壁に穴を塞いだ形跡があります。これが換気口で、上部にあった穴を埋めた跡に繋がっていました。
猿島では中央部にあるわけですが、それだと空気が滞留してしまうためにこのような構造になったんだとか。

そしてこのレンガ、小管集治監(いまの東京拘置所にあった刑務所)の受刑者たちが作ったもので、100個に一つ桜の刻印が押されていました。
この左の換気口の下、ライトで照らすと…

ありました!
ガイドツアーじゃなきゃわからない……

さらに、先ほど見学した砲座へもむかいます。

途中、こんな暗い部屋があります。

猿島にもありますが、弾薬庫は火気厳禁。
しかし暗くなってしまうので、ランプを置く部屋を区切ってガラス窓で仕切っているのです。

添乗には大きな穴が開いています。

上にはホイストクレーンのレールがあります。
ここから砲座へ弾薬を送っていたのですね。
今はもうなくなってしまい台座の残骸だけが残っているようです。

下にも穴と同じ位置に受けがあります。

上から見るとこんな感じ。

穴が開いています。
この通路は2つの砲座に繋がっています。

一つがこの第二砲座。

もう一つが第一砲座です。

目標が見えないため、観測所から伝声管を伝って標的の距離や方角が伝えられます。

その伝声管の穴が残っているのです。

第一砲座からのぞき込むと、第二砲座までつながって明かりが漏れているのが分かります。
ガイドさんは「走った方が早いんじゃないか」なんて言っていましたがどうなんでしょう?
戦闘態勢だと振動や騒音があるからあまり走っていられないのでしょうか。

壁にある窪みは弾薬を一時保管する場所。ちょうど同じサイズのクッションが設置されていました。バンドマンの忘れ物かと思ったけどそうじゃないらしい。

この砲座にあったのがこの榴弾砲。放物線を描いて着弾するので、砲が見えないのに弾が飛んでくるという反撃されにくい構造が特徴です。

我々が歩いてきた地下室の構造を示す模型もありました。

そしてこれが地形図です。

ほかに、調査で掘り出されたレンガなどが展示されていました。

弾の模型です。これが船に対してどれくらいの威力を持ったのか私にはちょっとわからない……。

ということで、バスで千代ケ崎砲台を後にしました。
この後は夜のドック見学ツアーです。
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