箱根 塔ノ沢一の湯本館にやってまいりましたーー!!!
一の湯は、1630年に創業し、1番目にお湯が湧いたから「一の湯」と名付けられました。広重の浮世絵にも描かれている老舗旅館で、周りの環翆楼や福住楼などと並んで箱根塔の沢温泉のレトロ旅館の街並みを形作る旅館です。また、箱根に9店舗展開する一の湯ホテルチェーンの中核的存在でもあります。
きうじが大学生の頃から日帰り入浴で利用していたので、今まで泊まってみたいって念仏のように唱えていたと思います。
よく行く箱根の日帰り温泉のひとつが塔ノ沢にある一の湯なんだけど、そこの古写真を見つけて感動している。
ほんと昔から変わってるようで変わっていない感じが面白くてすきなのだ。 pic.twitter.com/uF30TY2COg— きうじ🍵 (@kyuujitujieitai) March 21, 2021
絵葉書も集めてましたなぁそういえば。
今回はバースデーとはいえそこそこ低予算旅行ということであれこれ悩んだ結果、この宿を探してみることにしました。
年末年始で全国旅行支援の対象期間外だったせいか、奇跡的に空いてたんです。クーポンつかなくても1万円しないくらいの値段でした。
とは言っても、決して安っぽい宿というわけではありません。きうじは気になったものは徹底的に調べるので色々読むのですが、社長の小川さんのインタビューが面白かったです。これ、観光ではなくビジネスの記事なんですよ。
小川さんはサイゼリヤに就職してチェーンストアマネジメントを経験している方で、サイゼリヤのコストカット戦略を一の湯の経営に生かしているのです。
でもサイゼだって安いからって決して手を抜いているわけではなく緻密なコストカット戦略があるはずで、でもそれはお客さんがご飯を食べる上では問題なく、安くて満足できるからお客さんがリピートする。
一の湯は旅館にそういう思想を取り込んでいながら、温泉や客室にはこだわって、立地を生かし商品で勝負する姿勢なんかもサイゼ感がちょっとあります。でもそんなこといちいちこんなビジネス記事を読まないと観光客は意識しないわけです。
こういうコストカット戦略は手品に似ていると思います。種や仕掛けはあっても、客がそれを知ることはないような。私たちは温泉やレトロな旅館を見たいのであって、布団を敷いてくれるとかお茶を汲んでくれるとかそういうのはあってもなくてもいいんだと、じゃあ布団くらい自分で敷くから安くしてくれってニーズにヒットするわけですね。なるほど…面白い。
そんな小川社長のTwitterの固定ツイートがこう。
旅行の一人当たり予算は1泊3万円までが一般的らしい。
・東京近郊ー箱根間往復 約5000円
・昼食、お土産諸々 約10,000円
は掛かると想定するとホテル、旅館の料金は15,000円ぐらいに抑えたい…というのが消費者の本音。
一の湯の価格設定根拠はコレ。
そしてもっともっと引き下げたい。 pic.twitter.com/m7LTFROIln— 小川 尊也│箱根 一の湯 (@westernhawk1) July 21, 2021
なんと面白いことに、今回かかった費用を計算してみると、
藤沢小田原が1000円、フリーパスが(豪勢にやったので)9000円、飲食とお土産が5000円くらい、
ということで3万円くらいの旅費だったわけです。
ということでまぁ旅館にチェックイン!
正月飾りが立派です。
立ち寄り湯は1階で、2階から先は宿泊者だけの世界。ワクワクします。
階段の形もカーブを描いていてお洒落ですね。
箱根土産品各種
丸嶋の羊羹
調べたところ、湯本駅の前にある「元祖箱根温泉まんじゅう」と看板を掲げたお店が丸嶋本店らしいです。今度行ってみなくては。
では、客室に行きましょう。
いかにもな数寄屋造り。
扉を開けると土間があります。
そこから障子を開けると、
あれ、小部屋がある……。
そういえば、伊東温泉の旅館、東海館などもこんな部屋の作りをしていましたね。
正面の扉は押入れ、右の扉が部屋に繋がっています。
では、オープン!
わーーー!!!ひろいーーーー!!!
12畳! 1万円も払ってないんですよ?
照明器具もお洒落です。
何より天井も高い……!
あの空間、こと広縁です。
タイルで水道が作られています。
かつて日本旅館ではここが廊下として利用されていました。国際観光ホテルとして国の補助を受けるにあたっては広縁が必要なのでこうした形態になるのですが、一の湯はいつからこのような形態に後年改造されたのでしょうか。
食堂は4階にあるので、階段で上がります。
古い建築ゆえバリアフリー設備とかはないので、元気なうちにこういうのは堪能しなくては。
夕食会場はもともと座敷であったものを椅子席に変えたものなんだそうな
デザートはゼリーとアイスクリーム。
ちなみに、3階に下りる階段の脇にトイレがあります。
これ、好きな方は絶対見たほうがいいです。あとで紹介します。
そして館内をフラフラ散策。
立派な鏡と階段。
萩原楽一という人の絵。
合羽橋道具街にある、かっぱの絵で有名な人です。
シンプルだけどいい文字。
そして古い建物と言えばチェックしなくてはならないのがこれ。
もうこの文字から信頼できる感じですね。
1階には個室が一つあるだけなんですが、2階から上はちゃんと大きめの設備があります。
とことこバスを並べて撮ります。
お茶菓子のみくるちゃんのみるくまんじゅうを食べます。室内にはダイヤル式の電話が設置されていました。日本電機製。
…朝です!
ちょうど箱根登山バスが走っていきました。
残念ながらそろそろチェックアウトの時間です。
お世話になりました。
ちかくの上塔ノ沢バス停から箱根登山バスで仙石原へ移動します。
割と車はすんなり通っているようで良かったです。
それでは次は仙石原から大涌谷を経由して帰るまでのレポートです。
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