旧・南部縦貫鉄道の七戸駅に来ました。

ここはレールバスで有名な鉄道。
5月4日5日と「レールバスとあそぼう」という体験乗車イベントを開催していて、長年行ってみたかったイベントにとうとう参加が叶いました。
このCM、ご覧になったことありますかね?
私が小さい頃は流れていました。
この動画に出てくるのが、南部縦貫鉄道の列車なのです。

レールバスということだけあって、エンジンも当時の日野のバスのエンジンを使っています。

早速並びます。
乗車整理券300円を購入してテントの椅子に座ります。

そのテントの中の人が車内に誘導されるシステム。

機械変速が見れる運転台回りは争奪戦で、なかなかいいアングルに入れず。

こちらが運転台。
気動車ゆえに、左ハンドルはノッチと言いつつ自動車のアクセルと同じようなつくり。
手前に倒すとエンジンを吹かします。
右手は自動ブレーキです。もしかして直通ブレーキなのかな?

休止前の時刻表が掲示されています。
この辺もバスらしいですよね。

日やけどやワイパーなど。

あっというまに2往復して戻ってきました。

床から生えている棒がシフトレバー。
前進4速をこれで制御します。

庫内では、キハ10と機関車がエンジンを動かしていました。
南部縦貫鉄道は貨物輸送を行うために出資されましたが、砂鉄採掘が頓挫して、副業出稼ぎながら地域交通として生き残る鉄道として残っていました。その貨物用の機関車です。

気動車は全てキハ10型。
キハ104はラッシュ時の輸送力増強のために国鉄から払い下げられたキハ10です。
鉄道博物館の車が静態保存に移行したいま動態のものはここだけではないでしょうか。
もともとレールバスで十分な輸送量ゆえ、廃線時のフィーバーとかを除けばあまり稼働しておらず、最近はエンジンの調子がよくないとかであまり表には出てこれないとはも聞きます。
なにより、レールバスの維持保守だけでも大変だと思います。これだけエンジンが動いているというのはただならぬ努力で作られているのだと思います。

そして目立たないけど、貨車も保存されていました。
もとは遠州鉄道の無蓋車で、加悦SL広場で保存されていたものが閉園に伴って救出されここにきたらしい。南部縦貫鉄道の保存車ではなく保線用に使うつもりらしいです。

つぎはレールバスを撮ります。
七戸駅の構内で線路はバイパス道路に寸断されています。なのでこの間を行ったり来たりするだけ。

でも可愛らしいですよね。
同じところをずっと行き来するから、撮影も結構遊べます。こういうデモ走行のような展示運転はとても眺めがいがあるというか、たとえば1日1往復のSLなんてもったいなくて真剣勝負するしかない、遊べないじゃないですか。そういうところがとても好印象でした。

かわいらしいバス窓。
いわゆる「モノコックバス」の車体デザインそのものです。本物のモノコックバスはあまり見たことないんですけど。
ドアとかも流用っぽいですよね。

カラーリングは京成電鉄の「開運号」のデザイン。南部縦貫鉄道の開業時に出資しているらしいんですよね。昭和の関東私鉄は地方進出に力を入れていたようです。

キハ101が乗車体験、102が展示車というか、おそらく過走防護用に置いているのでしょう。

腕木式信号機も残ります。

線路沿いは歩けるのでこちらも見てみましょう。

どうやらこの辺は午後順光らしい。

艶のあるおでこが見えます。

レールバスが走行しているのは2番線。
体験運転用にPC枕木への交換もやっていて安全対策が取られています。
いっぽう手前の1番線は荒廃してしまっていますが、将来的に綺麗にして、線路を切り替えながら走ることも目指しているそうです。

駅に戻ってお客さんを下ろします。

お昼休み。
レールバスは社内公開を予定していたそうですが、緊急点検とのこと。
レールバスは生き物のような機械で、機嫌が悪くなると微調整が必要なんだとか。
ブレーキの調子が悪いみたいなこと言ってましたね。確かに後半ちょっと制輪子がギリギリとビビっていました。江ノ電502みたいな感じ。

初夏の空気を運ぶ非冷房の窓たち。

点検中、触らなければ見ていいとのことなので眺めます。

まずはきちんとしたものを。

可愛い乗り物です。江ノ電よりずっと小さい。

床下が気になりますよね。見てみましょう。

チェーンが見えます。どうやら手ブレーキがついているらしい。
そしてワイヤーロープも見えます。これはクラッチペダルを捜査するためのワイヤーでしょうか。
乗ってて気付いて動画はないんですけど、野辺地側のクラッチペダルを踏むと七戸側のペダルが連動して沈むんですよね。クラッチ時代は野辺地側にあるのでこちら側を使って制御しているのでしょう。

こちらは七戸側の台車。台車というか単に二軸車なんですけど。2段リンク式走り装置という貨車で使う構造らしい。走行時の蛇行動を押さえて高速走行を実現する構造なんだとか。
でもどう作用するのか全然わからないですね。おそらくこのでかい張り出しが車軸に位置していて作用点に当たるのでしょうか。
1軸の車輪が回転する時の回転を抑える為に両側が吊るされているのだとは思うのですが、考えた人賢い……。

私もお昼にしないと。
昔の時刻表が駅に掲示されています。

タブレット閉塞の装置。

こういうとこにも電照式時刻表があったんですね。
全然汽車ないですけど。
七戸駅について調べていると、
とりあえずレールバスの情報は出てくるのですがご飯はどこで食べるのかという情報がありません。
車があれば七戸町内を回ったり、あるいは七戸十和田駅前の道の駅しちのへでご飯食べたりとかできるのだと思いますが。
いちおう、近くの交差点にファミマがあります。

目と鼻の先に近くにそば屋さんが。
並んではいましたが、そば屋なのでそんなに待つことはありませんでした。

厨房でそば打ちをしているお店で、
海老天ざる1000円、大盛りは+200円。
「エビが大きいよ」とメニューに手書きしてあってはみんなこれを頼むわけです。
打ちたてということもあってか、香り豊かなそばでした。

駅に戻ると、ちょっと気になる倉庫。
国鉄の鮮魚輸送用の冷蔵貨車、レサ5000という貨車のダルマらしいんですよね。
八戸駅に常備されて築地へ魚を運んでいた貨車だったようです。
ここは七戸町の農業倉庫がある場所のようで、
南部縦貫鉄道が農産物輸送に使われたことと、側線としてちょうどいい立地を考えると、手頃な保冷倉庫として八戸から鉄道を使ってここに運び込んだのでしょうか。
まぁ、東北の極寒でしょうから、どちらかいうと冷やすためというより冬場に凍らないように断熱された倉庫を求めていたのかもしれません。

七戸駅舎も眺めます。
部 が消えています。

会社としては南部縦貫という会社として存続していて、今もここは事務所になっているそうです。

さて、午後の部です。
乗ってみてまたクラッチの様子を見ていきます。
整理券販売のスタッフの方にはもう顔を覚えられ始めました。まいどーって。

反対側の挙動も見たくて眺めてみます。
やはりいい場所を取るのは難しい。

野辺地側のクラッチペダルは七戸側の動きに対してもあまり動いているように見えないですね……。

これが車掌の発車ブザー。
昔々の路面電車や路線バスで使われていた「とまります」ボタンを逆さにしたものです。
これを鳴らすと運転席にブザーがなって、発射合図となるわけです。

出っ張って生えているのは、前進・後進をしますランプ。さらに油温のランプがあり、問題があると光るようですね。

その左にあるのがレバーサーの台座。
どうやら前後進の切り替えはこのレバーからエアーで操作するらしいのです。

バス窓の車窓を眺めます。

二軸車はダン、ダン、ダン、と独特の音を発しながら走ります。
ヤカンのような部品がブレーキシリンダーです。こんなの見たことがありません。
ここに空気が入るとテコが上がり、ドラムブレーキ が掛かる仕組み。鉄道で主流の踏面ブレーキでもありません!

花と共に。

動画を回す合間に遊んで撮ってみます。

実にのどかでいい景色だ……

キハ102と。
切り文字ですが、昔はペイントだったような写真も見ます。

富士重工のプレート。

七戸方の運転台です。
こちらには窓下にもう一つボコっと何かが出ています。メーターのようですが、なんのメーターだったのでしょう。

こちらにはタブレットキャリアが装備されています。
タブレットといいましても色々あるので調べてみると、南部縦貫鉄道の閉塞は通票閉塞式(タブレット閉塞)とか票券閉塞式(スタフ閉塞の一種)とか書かれています。
色々調べると、もともとは中間に天間林駅(てんまばやし)という交換駅があって、七戸〜天間林と天間林〜千曳・野辺地とでタブレット閉塞をやっていたものの、貨物の廃止などで列車が激減してから交換設備を廃止して野辺地〜七戸の票券閉塞に変更したそう。票券というのはスタフの身代わりで、これを列車に持たせて最後尾の列車にスタフ本体をもたせることで閉塞を実現します。ということで最晩年は票券と通票を使った続行運転をやっていたとか。
なのでどちらでもこのキャリアは使用したのでしょう。中に詰めている玉の形が違っただけといいますか。

機器を明るくしたもの。
タブレットキャリアに玉が入っていますね。
左手のスイッチ類も野辺地側と少し違います。
こういうのはちゃんと記録するべきでしたね……。

あっという間の2往復。

エンジンが止まっていたので再び撮影。
ISO感度の設定がいつの間にか(多分タッチパネルの誤反応)100固定になっていたのに気づかず。あーあー。

もうちょっといいかな、
ライトついてる時に設定見直せばよかった。

日の周りが変わってきたので少し撮影

おでこの光のあたりがマイルドになってきました。

この花と絡めて撮ってる人多かったですね。

社紋は南部縦貫になった今も同じです。

軽やかにディーゼルエンジンを蒸します。
3速に入れる運転は午前中だけで、
午後は2速まだでエンジンをぐーんと回す運転が多いように感じました。

102の床下を観察。これは七戸側から野辺地側を見た図。
黒い部品は排雪器の取り付け台座です。

2段リンク式走り装置です。
後で調べてて知ったんですけど、防振ゴムがついているんですね。あくまでも旅客車と。

エンジンのある方を見ます。
車体裾にエンジン関係の部品が並んでいます。

野辺地方、ブレーキシリンダーとドラムブレーキ 。

チェーンがありますがいわゆるパーキングブレーキのようです。あまりよく見えませんでしたが足元にペダルがあるのかな?

かなり人気のイベントで初日の5月4日はかなり混雑したと聞きますが、5日に関してはのどかな風景でした。

この先が道路で線路がないとは思わないような賑やかな感じ。
森の効果も大きいですね。

イベントも終盤。
白煙をあげてがんばるレールバス。

リベットもういてきていい光線の時間帯ですね。

私はひたすらエンジンの周りを見ていました。
結局どれが機械式変速機だったのか。これは七戸側のエンジンですが、逆が駆動軸。なのに写真がない。なんて愚かな……。

定期券をお求めの方は車掌までお申し出ください。
そう、こんな車でもツーマンカーだったのです。時代だなぁ。

ランプも光っていたので記録してみます。

ラストランでは車掌をやっていた方が涙ながらに将来の展望を語ります。
5月5日は南部縦貫鉄道が休止になった日。
ここには当時集結した鉄道ファンもいて、車掌さんもその1人とか。いまでは線路や車両の整備をやっているとのこと。
ぼったくり価格のグッズが運営費用になるので買ってください!とのことでした。
パンフレットと切符を買ってしまいました。
模型はね…悩んで辞めてしまいました。

光線も変わってきたので車庫の中を。

機関車も緑に照らされています。
秋に撮影会があるようですが、その時は出てきてくれるんでしょうか?

カラカラと回ってあるのはなんでしょう。
これ発電機ですかね?

最後、車庫にしまう前に無人の時間があったのでちらっとみてみます。

こちらが七戸方の運転台。

こちらが野辺地方の運転台。

なんと、野辺地方の客室にATS車上装置が!
どうやら、踏切用にATSを装備しているのだと思います。

野辺地方のドア下に車上子。
これをもう少し記録するべきでした。
もっとレールバスを詳しくなりたいですね!
のちの世代にあたる和歌山も栗原も行ってみたいです!

車庫にしまわれるキハ101。

4番線へ転線します。

車庫が開けられ、中に入っていきます。

キハ104と連結して留置されるようです。

収容完了。

展示物のエンジンです。
日野自動車から寄贈されたものだとか。

DS50という形式。

こちらも同型とのこと。

DS10というらしい。
レールバスのものはDS90というらしいですが、なんか性能が違うのか構造が違うのか。

後ろにはポイントとかありますが撮り忘れちゃいました。

車庫に人が集まっているので、静かな七戸駅のホームです。

駅舎。

駅の資料が保存されています。

気象通告板です。

タブレット閉塞器は昔のダイヤのもの、
列車時刻表は減便ダイヤ後のもの、
そして票券箱もあるんですかね?

七戸駅駅舎全景。
昼間にはレンタサイクルも集結していましたが、
帰った人も多いようですっきりしています。
後ろの用事があるので一足はやくタクシーを呼んで待ちます。

キハ102の収容は桜と共に。
タクシーでは「どっからきたの?」「神奈川から〜」って話を。
青森県には横浜という名前の町があるので気をつけなくてはなりません。

新幹線まで時間があるので、道の駅しちのへに寄ります。

そばソフトクリームと、道の駅カードを購入。
なめらかな蕎麦ソフト。香りがするわけではないような。
さっき食べたそばがとても香りが良かったなぁと思い出しました。

七戸十和田駅です。

七戸は馬の産地なのでか馬がシンボルマークらしい。

こういうの北海道新幹線たくさんありますよね。

駅生花です。

グッズ買ってくださいって言われたから買ったわけです。
見てにんまりします。

お菓子屋さんがテント出していたので買いました。

いわゆるかりんとう饅頭ですね。
魚焼きグリルで温めていただきました。

レールバスの形の箱に入ったお菓子のセット。
カマンベール饅頭とか、野菜を使った饅頭とか、いろんなお饅頭がありました。

さぁ、はやぶさで新青森へ向かいます。
この日のレールバスの様子はハンディカムで記録してまして、
動画編集してみました!ごらんください。
いやー!レールバスは機械だけではなく運転のスキルなども含めた動態保存であることを感じだとともに、七戸って新幹線の駅と道の駅のおかげでかなり車持たなくても観光しやすい場所になっていると思います。
いいものを見せてもらったと思っています。
皆様ありがとうございました。
コメント