2009年10月14日、江ノ島電鉄と京福電気鉄道は姉妹鉄道提携を締結しました。
それから15年の節目を祝い、記念イベントが開催されています。
とはいえ告知が割と急だったもので、ただでさえ寝込んで溜め込んだ仕事に穴を開けることもなぁ、と思い、弾丸で記録したものを紹介します。
【江ノ電「嵐電号」運行開始】
9月4日から、江ノ電1002号を嵐電カラーにラッピングした「嵐電号」が運行を開始しました。
今回はツートンカラーで引き締まった側面に、モボ501形を意識したような金帯が巻かれています。
車体はラッピング、ヘッドマークはシールとなりました。
9月4日の朝には、えのんとあらんが登場して記念撮影。
9時43分について、降車ホームが空いてから48分に発車するまでの短い停車時間でしたが、テキパキと撮影をやっていきます。
マニアはそんなにいませんでした。
たまたま出会った人にも写真をとられる。
京都から出張してきた嵐電のグッズ販売もありました。ちょっと背伸びして得意げなえのん(?)
江ノ電はことのいち鎌倉で記念グッズを販売して、特設ブースで記念入場券セットを販売していました。
嵐電のグッズは通常のグッズとなっています。
江ノ電のグッズは、ヘッドマークのシール、
胸ポケットにつけているワッペン、
車両のアクリルキーホルダーです。
夜、仕事を早めに片付けて、再び観察に。
側面にはえのんとあらん。
「あたらしいコトみつけよう」というキャンペーンのコピーが入ってます。
嵐電で売ってるミニ方向幕です。
楽しげな表情がいいですね。色々撮れそう。
ドア周りにもえのん、あらんがいます。
ドアがひらいても顔はわかる仕組み。乗客の興味を引きますね。
電気連結器には警戒色。
バンパーには反射テープ。
嵐電仕様だそうです。
社紋も白縁に変更、江ノ電ロゴも珍しく緑色です。
仕事に出た後、夜にまた離脱して江ノ島駅に戻ってきました。
そして公式サイトの公開ダイヤから一周して、江ノ島で切り離し。
夜の江ノ島解放留置を撮りに行きました。
この日は1番留置。
車内もチェックしたかったんです。
車内は広告少なめ。
今後観光PRポスターを第4弾まで増やしていくようなので、だんだん貼られるのか、あるいはフォトコンでもやるのか…?
吊り革広告部は5種類、
嵐電ロゴ、
姉妹提携ヘッドマークロゴ、
江ノ電ロゴ、
15周年キャンペーンロゴ、
普通の席はこの4デザインが順番に並んでいます。
そして優先席だけちょっと違うものが一つ入っています。
でも嵐電にもこういうロゴのついた吊り革はないんですよね。そもそも吊り革に広告をつけている車が少ないという。なんのデザインが元になったのだろう…。
明るいカットはもう少し増えたら足します。
さて、江ノ電号の歴史を振り返ると、
そのデザインは厳密にはもう少し細かく分類できるのですが、大まかに分類すると4形態ほどにわかられます。
こちらが2009年から運行開始していた嵐電号。
窓周りを緑に塗るなど、モボ600タイプを意識したデザインになっています。
2012年の検査の時に塗り直されて、塗り分けが変わってモボ600シリーズのような色になりました。
こちらが3代目の嵐電号。
2014年、1502がリニューアル工事で標準色に戻ったのに合わせ、新しいカラーリングとなって1002が嵐電号になりました。
私が学業でめちゃくちゃ忙しい時期に走ったいたのでほとんど写真がありません。
2017年に標準塗装に戻されました。
今回の嵐電号は塗装ではなくラッピングですが、
2026年まで運行予定だそう。
しばらく京紫の電車が江ノ電を盛り上げます!
【嵐電「新江ノ電号」運行開始】
嵐電も江ノ電号を2009年に運行開始。
以来ずっとモボ631が15年間、江ノ電号だったのですが、
なんと、モボ613を2両目の新江ノ電号にするとのこと。
2012年に行った京都で出会った江ノ電号。
この頃はまだヘッドマークの嵐電はツートンでした。側面のえのんくんもいませんね。
新江ノ電ですが、9月7日にお披露目として、撮影会の貸切運行を実施する、という告知が。
ということで、
そうだ、京都行こう。
ということで、イベント前に軽く嵐電を撮影しつつ観光。
太秦の広隆寺です。
広々としたお寺の特に宝物館があって、聖徳太子や千手観音の立派な仏像が並んでいました。
駅に隣接して飲食店があったりするところに、都電荒川線のような都内の郊外電車の雰囲気も感じます。
山ノ内駅でも撮影。
狭い道ですが車は器用に通過していきます。
右にある架線柱はなかなか趣があります。
よくみたら昭和三年という文字。
超レトロな電柱でした。
撮影会の会場は西院車庫。
入換からアツいですね。
金帯をまとったモボ501が通過していきます。
モボというのは、京福電鉄の車両につける記号で、
モはモーター車を表して、
ボはボギー旅客車を表します。
ちなみに無蓋貨車のトという記号もあって、
モト1001という工事用の電動貨車があります。
さらに昔はク201という増結用のトレーラー車もあったようです。それはクボじゃないんだ…。
さらに、もともと同じ会社だった叡山電車はデオ(電車・大型)とかデナ(電車・中型)とかつけてたり、えちぜん鉄道に分離された越前前はモハ、クハ、さらに電気機関車のテキなど、独自のネーミングが多いのが京福グループの特徴です。
首から番号札を下げて参戦です。
撮影会は緑、乗車会は赤だったみたい。
左がモボ631江ノ電号、
右がモボ613新江ノ電号です。
愚かなことに、意図しないタッチパネルの操作によって、ISO6400、SS1/4000 とかいうメチャクチャな設定になっていることに気づかず撮影をしてしまったのでガビガビで申し訳ないのですが……
(レタッチして差し替えるかも)
側面デザインは江ノ電に揃えています。
お顔も同じ感じ。
こっちでも幕を持ってきました。
こちらが初代江ノ電号のデザイン。
SKIPえのんくん号などにも使われていた初期デザインのえのんたちですね。
ヘッドマークです。
モボ631のヘッドマークはどこかのタイミングで在来色から京紫になっていました。
こちらは新ヘッドマーク。
ポンポンを持ったえのんとあらんがいます。
江ノ電のシールと同じものがヘッドマークになりました。
途中で幕回しがスタート。
あれっ、なんか様子がおかしい。
藤沢・鎌倉が仕込んでありました。
ヘッドマークも入れ替えています!
幕の余りスペースを使っているようで、
嵐電には「留置車」という、帷子ノ辻駅滞泊の車に使う幕が一番最後にあるのですが、
その次に、631には鎌倉・藤沢が、613には鎌倉・白幕があります。
すごい……
京都に何を見に来たのか全然わからない、
圧倒的な地元感……。
なんと途中からモボ301も参戦して並びました。
あまりの暑さに参ってしまっていてあまりいい写真がありませんが、参加した気持ちとしては強い充実感があります。
こんなにオタクが欲しいものを見せてくれるんだ…という喜び、とでもいうんでしょうか。
その後は貸切電車として嵐山駅へ。
貸切撮影会に参加の鉄道マニアたちは、初代のモボ631に乗って貸切電車で嵐山へ移動します。
新江ノ電号のモボ613は四条大宮駅に回送され、
ファミリー層向けの貸切列車として、えのんくんと一緒に乗って嵐山駅に移動するイベントとなっていました。我々とは嵐山駅で合流。
こういう、撮りたい人と乗りたい人をしっかり分けてイベントをやるところ、棲み分けがよく出来ていていいなと思いました。
631の方にTwitterのフォロワーが乗ってて、なんと江ノ電号を見るために、湘南地方から18きっぷと新幹線の併用で日帰りで来たとのこと。
ホンモノの青春をみてしまいました……すごいマニアもいるものですね。
嵐山では613の車内も公開。
江ノ電からSKIPえのんシートが消えて久しい中、
嵐電はこのカラフルなモケットを踏襲。きれい!
さらに吊り革もパワーアップしています。
あらんのニードルアートですかね?
嵐山方運転席にも羊毛フェルトのえのん・あらんが乗りました!
嵐山駅でグッズの販売がありました。
戦利品を紹介しましょう。
嵐電側のグッズは、記念ロゴの入ったクリアファイル。
新江ノ電号のラバーキーホルダー、
そして、えのん・あらんのアクリルキーホルダー。ブラインドパッケージです!全部出すまで回す勢いでしたが、8回まわして揃いました!幸運!
江ノ電で売っているラバーキーホルダーに比べると、やや大きめ。
たしかに嵐電の方が車体幅が1mくらい違って、
でも車高は同じくらいなんですよ。
線路の幅も考えると、案外スケールに合わせている?
そして記念乗車券も先行販売。
両社揃えることができました!
どどどっと記念写真。
あらんは体調を崩したということで電車には乗車せず、嵐山駅だけ参加しました。
このあらん、たぶん姉妹提携始めた初期から使ってるやつではないかと思います。
えのんも、その昔"えのでんはうす"に居たんですけど、どこへ行ったやら…というやつです。エアーの着ぐるみっぽいからなんか膨らまないとかなのか、重症じゃないといいな…。
3日ぶりのえのんはちょっと身長が縮んだような。
今日はびしびし動いて愛嬌を振り撒いていて、
貸切とは関係なく通りがかりの観光客の注目を集めていました。
ポージングが可愛いえのん。
江ノ島でもこれくらいファンサしてほしい…(こら)
嵐山駅にあった10周年の石像。
コロナで盛大に祝えなかったものですが、
キレイに整備されていました。
ここでも両社の記念乗車券を並べてみました。
いいですね…
5周年のお皿とかも持ってきたいですね。
江ノ電号が帰っていきます。
新嵐電号は構えていたところに観光客が来てテンパってしまいました。
これは江ノ電でもある宿命です。
なんか気になるキャラクターみたいですね。
せっかくなので少し観光。
観光地にあるような、食品サンプルのあるお食事処というやつ。
「嵐山うどん」をいただきます。
海老天と、あと餅が入っているのが特徴です。
やわらかいうどんを薄いつゆで食べます。
お次はジェラート。
抹茶と嵯峨とうふのダブルです。
抹茶には小豆がアクセントになっていて、豆腐は…あとから豆腐食べたような感覚がしてくる不思議なアイスでした。
渡月橋です。
嵐山のこの広大な河原でまともな橋がこれしかないので混雑していますが、桜の時期のような混沌さはなく、一応橋としての役割を果たしていました。
まぁ、それでも人が多いのでほどほどにして。
大阪方面へはここから阪急嵐山線が伸びています。
さて、嵐電の嵐山駅には珍しい設備があります。
それがこの、「駅の足湯」
こんなふうに電車のホームの脇に足湯があるのです。
入湯は250円。駅のインフォメーションで「足湯券」という切符を購入します。
切符マニア必見ですよ!!
250円で、嵐電の柄のタオルもついてきます。
けっこう足裏がヌルヌルします。
アルカリ系の温泉で皮膚をよく溶かすのでしょうか、かなり美肌効果高めな強い温泉のように感じました。
「目安は10分程度」と書いてありました。
ロケハンがてら北野線を訪問。
嵐山本線と違い、信号に従って走る鉄道っぽい雰囲気なんですが、調べたら軌道法らしいですね。
住宅地の中で線路沿いだけが山のなかの堀割のようになっているギャップが面白いです。
こちらは帷子ノ辻駅。
ビルの中から発車します。
四条大宮駅の駅置きラックで江ノ電沿線新聞を発見。
いよいよ京都に何しにきたのかわからなくなってきました。
翌、9月8日には2両とも運用入り。
モボ613、新江ノ電号は北野線へ。
御室仁和寺駅です。
あちらに見えるは仁和寺の門。
石清水八幡宮ともども訪問してみたいところです。
北野線、単線で狭い所を走るので撮影地選びが非常に難しい。
京都は周囲を山に囲まれた盆地。
どこを向いても山があるので山の電車のような印象を受けます。
木製の架線柱もまだまだ現役です。
広い道路があって、そこを縫うように嵐電は走ります。北野線の郊外電車の趣を感じました。
仁和寺や龍安寺など、時間の関係で割愛した寺院にもぜひ行ってみたいですね。
江ノ電号モボ631は嵐山本線に。
分岐駅の帷子ノ辻駅で並ぶ様子を眺めることができました!
これにて撤収。
滞在1.4日の短い京都出張でした。
【おわりに】
嵐電の江ノ電号、とてもクオリティが高いです。
短い滞在時間でしたが、イベントの内容も濃いもので、非常に楽しかったです。
10月14日が記念日ということで何かあるかは分かりませんが、これからも両社が盛り上がっていくといいなと思います。
嵐電の魅力、街中の電車らしさをもっと記録したいですね。
それと、いま新車を製造中なのでまたその件で行くかもしれません。
もっと気軽に京都に行きたいと思いました。
あらんちゃんも元気になったら、
また江ノ電に遊びにきてね〜。
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