9月21日、海老名でバス電車まつりが開催されました。


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ということで海老名へ。
えび〜にゃとロマンスカーの自販機がありました。

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小田急と相鉄でそれぞれポスターを掲示していました。


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目玉となったのは三太号です。
神奈中の厚木車庫に保存されているという、薪バスです。

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神奈中の古いロゴ。

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ボンネットバスというだけでもなかなか珍しい車でありますが、
今回その中に入ることができました。



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三方シートと呼ばれるシートです。


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神奈中の社紋が描かれています。


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後ろに大きなタンクがあります。この説明はおいおい…。

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助手席のシートです。

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こちら運転席。

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シンプルな計器です。ハンドルも細いですね。

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足元もアナログなクラッチペダルやシフトレバー。


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トヨタのトラックのシャーシを流用しているということで色々なところにトヨタロゴがあります。


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運転席窓は手動でハンドルをクルクル回すと開閉できるようです。
今でもプロボックスとかにはこういう仕様の車があるっぽい?

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方向幕も手回しです。
バスに車掌が乗っていたので車掌の仕事だったようです。


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ボンネットの張り出し。

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運賃表です。こういうことまできちっと再現した昔の人の思い、素晴らしいと思いました。

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天井には通気用のベンチレーター。


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さて、外には代燃車の説明があります。

アメリカの対日石油輸出が滞ったことで戦争に突入した日本。
戦時中には軍がガソリンを優先的に使用し、配給制となったことで自動車業界は苦境に立たされました。
そこで国が奨励したのが代用燃料車の普及です。
一つが電気自動車、そしてもう一つが木炭自動車(薪ガス車)です。
戦後も米軍がガソリンを統制していた1950年代まではこうした代燃車が使われました。

戦時中に電気自動車というのは、少し驚く方もいるかもしれないので少し補足しましょう。
日本には路面電車があるように、古くから発電事業が盛んに行われてきました。その中で強かったのが水力発電です。これはダムがあれば化石燃料を輸入できなくても使える貴重なエネルギーでした。これを蓄電池に蓄えて利用する電気バスが都市部で使われていました。
例えば横浜市交通局や、川崎鶴見臨港バスでこのような電気バスの採用が記録されていて、中島自動車のSKS自動車というのが有名です。

もう完全に余談なので興味ない人は読み飛ばして次の写真を見て欲しいんですが、
当時の電気バスというのは壮絶な乗り物で、巡航距離が40キロしかないのです。
バスを充電するのではなく、車庫であらかじめ充電しておいた蓄電池と交換するという運用で車両を走らせていました。

川崎鶴見臨港バスでの中島SKS式電気バスの運行について、ずっと謎だったのですが、
当時の科学雑誌に掲載されているのをコレクションされていた方が発掘していました。
(この号、国会図書館にないんです)
片道5kmほどの川崎駅〜三井埠頭間で使われたとのこと。放電6時間、急速充電2.5時間とありますが、最高時速40km/hですから表定速度を仮に20km/hとしたら2時間で使い切って、2.5時間かけて充電する予備が2つ必要ということになります。

蓄電池の製造は湯浅蓄電池、いまもEVで使われるGSユアサのことです。
長らく謎であったカラーリングにも言及があって驚いています。いつか描いてみたいな。


さて、話題がそれました。
木炭車、薪バスというのは、その名の通り燃料に薪を利用する車です。

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こんな木材を使います。


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これを後ろの窯に入れて燃焼させます。


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かつてのバス停看板のような手書き看板です。


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窯の中で木を蒸し焼きにすることで、木炭ガスが発生します。これが揮発したガソリンと同じものになります。これをエンジンに入れて点火するのが薪バスです。
先ほどの電気バスに比べると電池交換しないで済むのと、ガソリンエンジン車を比較的簡単に改造して利用できるメリットがあり、地方の輸送は進めやすかったたようですが、一方で力が弱いという弱点がありました。
相鉄でもSLを木炭で走らせたら坂道を登れなかった、みたいなエピソードがあったり。

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足元には冷却機器が並んでいます。


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かつてのバス停看板のような手書き看板です。
図面もない中経験者の記憶から作った車両という情熱の一台。

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どうやらこれがガス冷却管?らしいですね。
右にあるのがガス清浄機でしょう。よくできたイラストです。


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閉場間際だったので駆け足でしたがなんとか記録できました。


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片付けでドアを閉めた姿。


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100周年を機に動態整備したそうですが、
今回はエンジンは動かさず。


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YouTubeのリンクが貼られていました。



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小田急ハイウェイバスが復刻塗装車で参戦。

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バスイベントの最後はいつも幕遊びです。



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時を超えた並びですね。



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バスも帰る時間。

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そうにゃん、もころん、えびーにゃ、

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かなみんも並んで記念撮影。

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そしてトラックに積載されて、


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厚木に帰ります。



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こうして見ると小さいバスです。


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マニアたちに見送られていきました。


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なんだあれって歩道橋を歩く人が指さしていましたね。

小さい頃からグッズは持っていたんですが、実物を見るのは初めてでした。
とても嬉しかったです!
いつか薪バスが走るところも見てみたいですね。