風祭駅にやってきました。

かまぼこソムリエの食べ比べ体験以来でしょうか。
ここに新しい観光スポットが誕生。
その名も
えれんなごっそ CAFE107

見慣れた赤い顔が見えますが、ここは鈴廣が運営するカフェ。
かまぼこを使ったパンやサンドイッチや、
コーヒーやケーキを提供しています。

プラットフォームには2019年7月に引退したモハ1形107号が展示されています。
というか、飲食できるカフェスペースとして活用されています。
保存車がただの保存ではなく、ここでは客室という仕事を持っているんです。

1919年製、1950年改造。
100歳にして再雇用ですが、観光客やちびっこに愛されている模様。

登山電車ケーキというのがあります。

ムースでできたケーキにはチョコレートのパンタグラフ。
そして線路に載っているというクオリティの高さ。

それを登山電車の前で食べる楽しみ
(実際ナイフとフォークで電車ケーキを食べる絵面は北長野とか館林みたいな感じなんですが…)
箱根といえば温泉です。
これから温泉入るうえで、
血糖値を上げる事は大事!
さて、ケーキを平らげたところで、
107号車を見ていきましょう。

保存車両って動かないとはいえ、

こういうことやっても怒られない存在は貴重です。
入生田で徹底的に綺麗にしてもらっている模様。

警笛のラッパがこんなところについてるんですねぇーとか

登山電車の特殊な形状の連結器を観察したり。

台枠には大きなリベットが打ち込まれています。
リベット溶接というのは1950年にはまだ使われていた技術でしょうか。
木造車から構体化するにあたって、
車体は新造している認識なんですが…。
木造車時代から流用してるパーツってあるんですかねぇ?
足回りも改造されてテセウスの船なのではという気がしてます。
しかしやはり引退から1年経つと少しずつ痛みは見えてくるものなのでしょうか。
ここを使う人たちで支えていかねば。
もっと足回りを見ていきましょう。

箱根登山鉄道の特徴としてあげられる水タンク。
実はこの裏側

ATS車上子を置くための窪みがあるってご存知でした?
私この保存車の床下を覗いて初めて知ったんです!!

標準的に水タンクには窪みはついているものの、
こっちには単に地上子がハマっていない様子。
こちらは入生田検車区に積んであった予備と思われる水タンク。

ATS地上子って、線路の進行方向に向かって右とか左とかルールがあって、
どっちが先頭の時に感知するかみたいなのが決まってるんですが
だから窪みも完全に真ん中についているわけじゃないんですね・・・。

例えば塔ノ沢
進行方向向かって左側に地上子がついていますね?

台車を眺めていきます。
制輪子は緩めてますが、車輪は線路に溶接された車止めで固定されている様子。

ブレーキのテコの仕組みが分かると期待したのですが、これけっこう難しそうですね・・・。

軸受にはベアリングがなく、油を注入して滑らせるタイプのものを使っています。
整備大変らしいね・・・。

台車を覗いてみると・・・

自慢の吊り掛けモーターもあります。
残念ながら、箱根の山に遠くまで響いたモータの音は聞こえません。
代わりにこれをきいてください。
塔ノ沢~出山信号所を走行する、現役時代の107の動画です。
キーンとなっているのは電動発電機の音。

箱根登山鉄道ならではの特殊装備、レール圧着ブレーキです。
空気・電気全てのブレーキが効かなくなったら、
このブレーキをレールに押し付けて停止するという最終手段です。

空気圧とは聞きますが、どこに駆動機構があるのかよくわかりませんね・・・。
これも動作を動画で見てみたい・・・。

配管を眺めます。
電気、空気、そして水があるはず。

ドアコックがあるので空気配管ですね。

ドア下の部分ですが、ほかのカルダン車は部品が干渉するために少し上に切られているんだとか。

ここは車番が店のロゴになっています。
シンプルな文字。素敵です。

連結時代は見ることのできなかった妻面も眺めます。
モハ1形は3両運転が始まったときに連結化されました。
もし単行を3両並べると、真ん中の1両は通行ができないので、
非常時に乗務員が居ない車両になりますから・・・。
ベルニナも信じられないことに、かつて2両編成だった頃は非貫通だったそうなのですが、
現在は3両化され、2200形を挟んで貫通扉で接続されています。
この貫通扉は通常使用されず、使用するとブザーが鳴るんだとか。

連結器を正面から。
密着連結器で、上下にある丸い穴は空気の管を繋げるものです。
これで密着するってすごいですよね。
電気連結器はついていないので、電気的な接続はケーブルで繋ぐ仕組みになっています。

ホームの展示には、陸送の経緯が記載されていました。
さて、車内へ入ってみましょう。

高床であったため設置されていたステップは、使用する出入り口以外は埋めてありました。

基本的には引退直後の内装を維持しているところに好感。
ホントよく頑張りましたね・・・。

優先席周り。

屋根には冷房装置があります。
実車には設置されていなかったんで、保存後に追加されたことになります。
屋上の抵抗器が撤去されて、そこに室内機が収まっているのだとしたら、
入生田すっごくいい仕事しましたね。原型と居住性の両立。素晴らしい。

こちら106の車内です。
天井はつるっとしています。
いよいよ3000形からはここに冷房が乗りました。
技術革新って凄いですね。

先ほどの動画でも出てきた運転台。
時計回りに力行、反時計回りに電制という、
登山電車ならではのマスターコントローラと言えるでしょう。

登ればそれだけ下り坂も発生するわけで。
しかも下りはどんどんスピードが上がってしまう。
ブレーキを重視したマスコンって他にパーミル会にもあるんでしょうか。

サボかけです。
シンプルです。
ここに引っ掛けると、実際パタンパタンと揺れるのか、
使われたサボって結構キズが入っているなぁと感じます。
さて、風祭に戻ってきました。

待合室の座布団が、何とモハの寄木細工調モケットではないですか!
ロマンスカーの離合を眺めます。


待ったまま普通列車の交換待ちもします。珍しく待たされるねぇロマンスカー・・・。

この後は・・・
おんせーーーーーん!!!

塔ノ沢の行きつけが時間を絞ってしまったので、
今回は湯本富士屋ホテルへ。

ハロウィンですねぇ。
温泉、1800円でタオルとかもこみこみ。
素晴らしい。まずめっちゃ広い。
内湯は大の字になっても怒られないくらいには広い。
そして水流や泡が出るタイプの浴槽もあります。
そんで露天風呂は檜ぶろと岩風呂の二つ。
まったり檜ぶろの枠に収まりながら、
寒い風をほほに受けつつ茹るのはよいものです・・・。
これぞ現世の極楽というもの・・・。

入口に水の庭園みたいなのがあって面白い。

金魚がたくさんいます。
ドアマンがエサを持っていて、子供に一袋渡すという演出も素敵。

昭和の人間というのは時にものすごく意味もなく豪華なものを作るなぁと思った次第。

まだ7Eが走っている・・・
キュービックも見たんだけどここそんなに穴場なの・・・?
サイレントヒル側に登録されてるのかしら?
サンモリッツとアレグラの併結

営業再開記念乗車券を買いに強羅へ。

いつの間にかケーブルカーも新車になっていました・・・。

赤と青なんですね。
国産でおとなしいスタイルになっています。

箱根八里が防災無線で流れる17時。
観光客も少なくなってきた強羅駅。
もうこの時間になると店が開いてないんですよね・・・。

湯本の箱根カフェにいる102の相方。
日本工業大学製、箱根登山電車。

けっこう古そうなポスターが待合室に並んでいてつい撮影しちゃった(
時間が止まっている感覚は、例えばキャッチコピーとかから感じるのでしょうか。

さて、私の一押し、B2で下山してきました。

名残惜しいですが、この日はこれでおしまいです。
また近いうちに再履修しないとね!
それでは、また!!!
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